サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビューまるでモデルの巨人軍! 最強布陣で臨んだ「an・an」ファッション特集 カルチャー [女性誌速攻レビュー]「an・an」09年9月16日号 まるでモデルの巨人軍! 最強布陣で臨んだ「an・an」ファッション特集 2009/09/10 00:01 女性誌速攻レビューan・an 「an・an」09年9月16日号 今週のan・anは、季節に合わせてファッション特集「スターモデルが選んだ秋服392」。”スターモデル”なんて「an・an」らしからぬ安易な言葉と、Rayモデルの香里奈が表紙でなんだからしくない感じ。では、トピックからチェックしていきましょう。 <トピックス> ◎おしゃれモデルのお買い物リスト ◎今秋の即戦力119連発 ◎リアルコーデのお手本満載 秋服パパラッチ ■まるで巨人軍のような最強モデル布陣 表題にもあるように今号は「スターモデル」が大量出演。松島花、長谷川潤、今宿麻美、紗耶などなど、それぞれのジャンルの女性誌で”4番”を張ってるようなモデルたちの夢の競演となっています。いままでのan・anファッション企画では、外人モデルか女優、タレントが出演していたのに、今号はぜ~んぶ現役のモデルちゃん! しかも、他誌で活躍している方たちばかりを集め、まるで巨人軍のように贅沢な布陣となっております。 でも残念ながら、マガジンハウス布陣というべき、モデルちゃんは見当たらず。というのも、マガジンハウスが有する唯一の女性誌「GINZA」は外人モデルしか使わないから~♪ でもね、巨人みたいに「お前んとこのモデルよこせ!」って腕力でモデルに出てもらってると、他誌の方々から白い目で見られちゃうから気をつけてくださいね。意外とファッション誌業界って狭いんだから。 ■もう隠しきれない! 誌面からお金の匂いが…… 「PINKY」(集英社)休刊のニュースが駆け巡った本日。「昨今の厳しい経済状況下で、広告収入が落ち込んだことなど」が背景にあるとのことで、厳しい出版業界を生き抜くには広告主様を大事にせにゃ、という現実を改めて認識。「こんなダセー服、うちの雑誌に載せたくないよ」と愚痴りながらも、あたかもイチオシのように掲載しなければならぬ、そんな歯がゆさも我慢しなければなりません。 そんな葛藤がこの企画の舞台裏にあったのだろうと、勝手に思いを馳せてしまった、香里奈がモデルを張る「わがままに最旬スタイル!」。アース ミュージック&エコロジー、スウィートキャメル、三菱ジュエリーコレクション、これら3つのクライアント様のアイテムが「これディノス? 通販雑誌?」というくらい、わかりやす~く紹介されています。誌面になじませるタイアップならお任せあれの「an・an」編集部をもってしても、プンプンと金の匂いがしてしまったとは、よほど手強い、いえいえ経営的に心強い先方だったのでしょう。これだけきっちりとやっていれば今後も良いお付き合いができそうですね! ■「an・an」の飽くなきチャレンジ精神に脱帽 アイテムばかりをピックアップしたカタログページは、怒涛の119点掲載。大量の物撮りって、とりあえず撮影をこなすことばかり考えちゃうんですが、先にラフ切っとかないとデザインを組む段階になってからが大変。 「この靴、別アングルで撮っときゃよかった~、このパンツ畳んで見せた方がよかった~」って後悔しながら、とりあえず組んで、結果な~んか美しくないページができてしまうので。っと、まさにそんなページが出来ています。でも、それよりもイメージカットが大変な状態に。撮影小物の用意がなかったのでしょうか? トランクケース1つで3つのシチュエーションを作りだそうと、必死で見せ方を変えています。 パターン1:トランクを閉じて、上にパンプスやバッグを配置。 パターン2:トランクを開けて斜め横向きに置き、中にストールやワンピ、帽子を配置。 パターン3:トランクを開けて縦向きに置き、中にスカートを配置。 このほかにも、踏み台1つで3つのシチュエーション(横に倒す、斜俯瞰に置く、真正面に置く)など、なかなかにチャレンジ精神溢れる撮影となっております。これは新たな業界テクニック、改めギョーテクの誕生かもしれません。もしくは、少ない小物でシチュエーションを多く見せようとする、ギネスか何かに対する挑戦? 間違っても、アイテムを119点集めるので忙しくイメージカットのラフまで頭が回らなかったとか、スタイリストさんとの連携がうまくいかなかった、なんていう理由じゃないはず。すべては、元祖・女子カルチャーのけん引役というプライドから沸き起こる、チャレンジ精神ですよね! という感じで、今号はやはりモデルちゃんメインの企画が印象的でした。というのも、ほとんどの女性ファッション誌がモデル頼りとなっている状況にあって、これまで純粋にセンスやスタイリスト陣だけで勝負してきたan・anのファッション号が、今回”モデル”を全面的に押し出すことで、そこでの戦いの負けを認めた気がしたからです。生粋のマガハLOVEッ娘であるサイゾーウーマン編集部的には、そんなan・anの姿を見て悲しくなってしまいましたが、また、不死鳥のように蘇ってくることを祈りながら、次号も購入させて頂きます。 『「アンアン」1970 (平凡社新書 358)』 だって、一番期待してるから! 【関連記事】 草なぎ剛が”仕事のストレス”を語る、「an・an」の仕事特集! 【関連記事】 男にモテなきゃ意味はなし! an・an流「大人かわいい」特集 【関連記事】 「an・an」血液型特集は、平子理沙&吉田栄作カップルで乗り切る! 最終更新:2009/12/23 23:30 次の記事 浜崎あゆみの書類送検で明らかになった、エイベックスの”水増し”体質 >