サイゾーウーマン芸能テレビドラマレビューダメ夫が今年のテーマ? 『家政婦のミタ』とあのドラマの共通点 芸能 [TVツッコミ道場] ダメ夫が今年のテーマ? 『家政婦のミタ』とあのドラマの共通点 2011/11/27 11:45 TVツッコミ道場松嶋菜々子渡部篤郎長谷川博己忽那汐里 独特の「タメ」においては篤郎さんに敵わないッス 今回ツッコませていただくのは、視聴率絶好調のドラマ『家政婦のミタ』(日本テレビ系)。実際のところ、いちばん面白いのはタイトルと次回予告とCMであり、中身は案外「脱ぐ脱ぐ詐欺=ミタ(松嶋菜々子)が脱ぐかと思わせて脱がない」「刺す刺す詐欺=ミタが長女(忽那汐里)を刺そうとしているように見せかけて、全くの肩すかし」のようなパターンが多いように思う。 話題性とインパクトは抜群だけど、実はコケオドシがほとんどで、毎回たいしたことをやっていない作品の中で、どうにも気になってしまうのは「ダメ父」を演じている長谷川博己だ。 不倫・離婚の申し出によって妻を自殺に追い込み、妻が死んだ後も不倫相手のケツを追い掛け回し、わが子のことも「本当に愛しているのか分からない」と平気で言ってのける幼児性たっぷりの男。何かというと、すぐにうろたえ、家政婦相手にグチを漏らし、相談した挙句にスルーされ、ことあるごとにみっともなく激昂&絶叫する。 おそらく演技がうまいからなのだろうけど、情けなくて小心者で身勝手で、ヒステリックに自分の感情ばかりを喚き散らす役が、不愉快なほどにハマッている。でも……、なんかこんな感じの父親は既視感があるんだよなあと、どこか引っかかっていた。しかも、けっこう最近に見た何かに似てる。 と思ったら、今年1月から放送されていた『美しい隣人』(フジテレビ系)で、隣人・マイヤー沙希(仲間由紀恵)に翻弄され、妻(壇れい)に追及されると、なぜか「ねえっ、んねえっ」「○○なのっ!?」「~じゃないっ!」とオネエ言葉で喚き散らしていた夫を演じた、渡部篤郎の演技プランにそっくりなのだ。「うろたえて声を裏返らせ、ヒステリックに叫ぶ不倫ダメ夫」が2011年の裏テーマなのだろうか。 そういえば、いつも謎の笑みを浮かべていたマイヤーと、「笑ってはいけない」ミタと、感情が見えない点では同じ。また、いずれも自分の子を失っているという悲しい過去を持つ点も同じ。 局もスタッフも違うのに、話題性豊富なところ、ネタ感たっぷりなところ、予告がいちばん面白いところなど、いろいろ共通している。そして、渡部と長谷川、いずれも「女ネタ」豊富な俳優だということまでも……。 (田幸和歌子) 『渡部篤郎』 RICAKOによって磨かれた演技力ッス 【この記事を読んだ人はこんな記事も読んでます】 ・棒読み&不可思議な演技……『美しい隣人』は役者が揃い過ぎている! ・真性・天然ボケ3人が”しりとり合戦”で魅せた非凡なワードセンス ・「ポワーン」が引き金だったのか? 青山祐子vs.内田恭子の笑顔の応酬 最終更新:2013/03/29 14:01 次の記事 “モラルを超えた行為”からにじみでるエロスを描いた『ホテル・アイリス』 >