サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「女は精液を排出する相手」不妊特集での白石一文のお盛んなご意見 カルチャー [女性誌速攻レビュー]「婦人公論」2月7日号 「女は精液を排出する相手」不妊特集での白石一文のお盛んなご意見 2011/01/28 16:00 女性誌速攻レビュー婦人公論 「婦人公論」(中央公論新社)2月7日号 「婦人公論」今号の特集は、「冷えない体作りで女を磨く」。まあ、「日経ヘルス プルミエ」あたりだったら、ごく”まとも”な健康ページになったと思いますが、そうは問屋が卸さないのが「婦人公論」です。冒頭ページは、作家・川上未映子の「冬でも夏でも、端的に、足が冷たいんである」という、小説なのかエッセイなのか判別がつかない散文。とんかつのキャベツを見て、健康オタクだった高校時代の友人を思い出すというトンガった(?)内容で、実用性を求めてこの特集を読んでいる読者にはまったく当てのハズレた内容になっています。続いて掲載されているのは、弁護士・大平光代の「私の体温アップ 10のメソッド」。こちらは実用的であるにはあるのだけども、それよりもまず大平光代が冷え性になったのは、帝王切開した部分の皮膚が溶け出して陥没するという壊疽性膿皮症になり、大量のステロイド剤投与を受けたことが原因だそうで、その冷えたるや、貼るカイロを全身に7枚、冬はもちろん夏も24時間欠かせないというから、世間一般の冷え性とはワケが違う。極道の妻→ホステス→弁護士→極度の冷え性と、波瀾万丈な大平光代の人生が気になって、体温アップメソッドどころではありませんでした。 <トピック> ◎特集 冷えない体作りで女を磨く ◎不妊治療は、今 高齢出産最前線 ◎関ジャニ∞”おもろカッコいい”男たちの魅力は無限大 ■男と女はどうやって生まれてきたのか考えてみよう! 「不妊治療は、今 高齢出産最前線」という特集が組まれています。現在、46歳で不妊治療中の太田光代と日本で代理出産の実施に取り組む諏訪マタニティークリニッック院長との対談や、「婚活」を提唱したジャーナリスト・白河桃子が不妊治療体験者をルポして「産活」を語るなど、お約束っぽい企画がある中、違和感アリアリだったのが作家の白石一文の「男たちの気持ちにも気づいてほしい」という文章。白石一文は、最新作で不妊治療に取り組むヒロインを描いたそうなんですが、ここでの発言は悪いジョークなのかなんなのでしょうか。 「子どもができないなら、できないでいい。それどころか、心の底では子どもなんてできなければいいと思っている男は少なくありません。僕が男の友人にリサーチしたところ、妻にいきなり『赤ちゃんができた』といわれて素直にうれしいと思った人は一人もいませんでした。子どもができたと聞いて真っ先に思うのは、僕のセックスはどうしてくれるの、ということです」 「男が結婚する最大の理由は、睾丸で絶えずつくられる精液を排出する相手として女性を一人確保したいからです。その代わり、その人のためにはできるだけのことをしようと思う。ところが、妊娠によってその期待が裏切られる。さらに子どもが生まれれば、妻との間に常に子どもがいる状態を受け入れなければならない。(中略)極端にいえば、男にとって結婚とは『セックスのできる若いお母さん』を手に入れることです」 「僕は子どもは夫婦関係を妨げるものだと思っています」 「僕は、人間にとって最も大切なものは男女のつながりだと信じているのです。男と女という、心も体も異なる者同士が互いを求め合うことは、人間の根源的な欲求です。とくに夫婦は、偶然出会った男女が何十年もの時をともに過ごす特別な関係でもある。(中略)それに比べて子どもとの関係はせいぜい十数年。妊娠・出産のボーダーに立つ女性には、このことも踏まえて将来を考えてほしい」 こういう文章を掲載するから、「婦人公論」読者の”嫌男感”はどんどん増大し、「不倫したい」だの「離婚したい」だの言い出し、しまいには「野菜でオナニー」しちゃうんですよ! まったくもー。 ■麻木久仁子はお釈迦様じゃなかったの? 「婦人公論」では、麻木久仁子が毎号鼎談のホストを務める連載ページ「婦人公論 井戸端会議」があります。今回のテーマは、「見渡すと、男がだんだん弱くなっていませんか?」。取材日は不倫騒動の前か後かわかりませんが、麻木久仁子の発言に注目です! 「やっぱり女性は、内面が成熟していて、生活能力の面で強い男に惹かれるんですよ」 「外ヅラは強面なのに、いざとなると内面はガタガタという中高年に比べれば、若い子たちは背伸びしないぶん、心も折れにくいように感じます」 「今の日本では、いろいろな意味で弱さを抱えた男性が結婚する。妻がそれを丸ごと包み込んでくれる、お釈迦様ならいいのだけれど」 あの人のことを言っているのかなと、思い浮かべながら読んでください。麻木サンも苦労してんだなあ。 いつも「婦人公論」の夫サゲ男サゲには目に余るものがあると感じてきましたが、今回はかなりキテますね! よかったのは、関ジャニ∞のカラーグラビア&ライブルポぐらいでしょうか。次号は嵐のカラーグラビア&ライブルポが掲載されるようです。ジャニーズづいていますね! 「夫を捨てよ、ライブへ行こう」というメッセージが隠されているのでしょうか。男はアイドルを遠くから愛でるだけで十分! あとは子種をもらうだけ! そんな決意表明のようなものを感じました。 (亀井百合子) 『婦人公論 2011年 2/22号』 嵐登場の次号はご予約ください 【この記事を読んだ人はこんな記事も読んでます】 ・「婦人公論」で中村うさぎが語る! 「むじんくん」との涙の絆 ・「少女マンガから抜け出たよう」……「婦人公論」がNEWSのルポを掲載 ・血液型診断も!? 「婦人公論」が離婚問題にあらゆる方面から切り込む! 最終更新:2011/01/28 16:00 次の記事 憧れの婆さんNO.1! 純白ドレスのヘレン姐さんが『RED』で大活躍 >