サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー洗面台で腕立て、掃除機で腹筋… …ど根性ダイエット満載の「I LOVE mama」 カルチャー [女性誌速攻レビュー]「I LOVE mama」8月号 洗面台で腕立て、掃除機で腹筋… …ど根性ダイエット満載の「I LOVE mama」 2010/06/19 20:00 女性誌速攻レビューI LOVE mama 「I LOVE mama」(インフォレスト) 「ママ友」と言われる集団のファッションは、不思議なことに同系のテイストでまとめられていることが多いですよね。「チュニックにデニムのスカート、足元はレギンスにペタンコ靴でヴィトンのポシェット」チーム、「サーフブランドっぽいTシャツとデニム、クロックス」チーム、あと「犬の絵がデザインされたシャカシャカジャージに、キティちゃんサンダル」チームとかでしょうか。あ、一番最後のチームの子どもは、ボウズ頭に後ろ髪だけ長めのパターン多し。しかし、ギャルママ系チームって意外と見かけないんです。ママサー(ママサークル)はどこで活動してるんだろ? 集団化した盛りママたちと、ママのすっぴんを想像できるちびコたちを見比べながら、神経衰弱「親子はどれだ?」をひとり脳内で繰り広げるのが、今一番の夢です! 話が脱線しましたが、今月のラインナップを。 <トピックス> ◎美ママたちのダイエットの魔法教えちゃいます ◎緊急指令!! 理想の二重&つけまをメイクせよ ◎2010~夏 イケパパカタログ ■ママたちのサバンナ式ダイエット 今月の「I LOVE mama」は、とにもかくにも痩せなければのダイエット特集。表紙も「この夏、美ママはヤセる」のデカ文字以外、他のコンテンツの紹介一切ナシの気合いの入れようです。いわく「ちびコを産んだ今が自分史上最高にヤセてキレイになるチャンス!!」なのだとか。 基本的に、女の子は痩せたいと願う生き物ですが、ラブママたちのダイエットにかける思いは特殊。露出の多いファッションが定番のママたちにとって、ブヨブヨとは死を意味するようです。ガリガリモデルが社会問題化して以来、あまり使われなくなった言葉ですが、こと「I LOVE mama」に関しては”細い”が最高のほめ言葉。ママモの日菜あこちゃんなんて、37kgですって! そんなママたちのダイエット法がまた凄まじい。「歩くときは常にモモ上げ」なんてかわいい方で、「料理しながらその場で足踏み」、「洗面台とシンクで斜め腕立て」、「掃除機は限界まで遠くをかけて腹筋運動」、「洗濯ものを干しながらスクワット」などなど。「大リーグ養成ギブスをつけながらお買いもの」とか出てこないかドキドキするくらい、星飛雄馬もびっくりのど根性ダイエットの数々。お金と時間にシビアなママたちの痩せテクには、アフリカの陸上選手が「20km離れた泉への水汲みで脚力を鍛えた」と同じ類の哀愁があるのですね。 ■その女、つけま工作員につき ダイエット同様、ママたちの運命を左右するのが、目の大きさ。「盛りを極めたラブママモデル28人」が、多種多様な詐欺メイクを披露している「理想の二重&つけまをメイクせよ」。「顔がかわいいかどうかって90%以上目で決まる」(「I LOVE mama」規定)ため、みなさんかなりの”完全犯罪”をやってのけています。「二度塗りで三倍幅」、「黒目上を拡大ハーフ」、「目尻広めの喰い込み」など、字面ではもやは理解不能なテクニカルワードが飛び交います。 つけまはもちろんカスタム命。「つけま工作員」と名付けられた美ママたちの、”上下カスタムつけま”がズラリと勢ぞろい。「キワから2mm外し」「目頭から7mmあけ」と装着位置の解説まで余念がありません。「ヘアスプレーをちょっとだけつけるといい」「メザイク代わりに透明絆創膏を」「(つけまの)左右入れ替えでマジカル盛り」など、飛び出す裏ワザも重要無形文化財級。やっぱりこの手の特集をやらせたら、「I LOVE mama」の右に出るものはいませんね。 ■同居ママは辛いよ 今月は大好物の”ママたちの苦労話”ページが復活!! テーマは「天国、それとも地獄? 同居ママたちの本音」。ラブママ読者の26%が、夫か自分の家族と同居しているんですって。まずは天国のお声から。「16歳のとき今の旦那と付き合い始め、実家から何回も家出したり(中略)妊娠が発覚し、収入ゼロで途方に暮れていたとき何も言わず病院にかかるお金から生活のお金すべてだしてくれた(17歳)」。それは物分かりがいいというかなんというか。 そしてこちらは地獄「春雨サラダを作れば上からポン酢をかけられ、洗濯物も全て直される」。「トイレがウ○コで詰まったとき、真っ先に私が疑われた」などには、そこはかとないユーモアも。こういう仕事をしているせいか、どうも天国より地獄に目がいってしまいます。「じいじに”ミルクタンク”ってあだ名をつけられた」「私がいない間に日記を読まれた」「つわりの時にばあばがカビキラーかけまくりでずっと吐いてた」などなど、ギャルママたちといえども、同居の悩みに関しては割とステレオタイプ。「3時間かけて作ったカスタムつけまを勝手に捨てられた!」や「盛った髪の中にアメを隠してないか探られた」的なことを期待していた私の方がステレオタイプなのかもしれませんね。 ダイエット、つけま、ツラバナ……今月の「I LOVE mama」は原点回帰と呼ぶべき内容で、ファンとしてはかなり満足でした。読者が自慢のダンナを紹介する「イケパパカタログ」もなかなか面白かったです。”出会いはキャバ時代のお客さんで~”というママのコメントも、”伝えたい想いはアイラブユー”というパパのコメントもイカしていました。願わくば、イケパパなんてありきたりの名前でなく、オリジナリティーのある呼称を所望するというのは、わがままなんでしょうか? (西澤千央) 「I Love mama」 嫁姑バトルって他人から見れば楽しいのよね 【この記事を読んだ人はこんな記事も読んでます】 ・聖地が渋谷から日暮里へ!? 「I LOVE mama」に構築された京成線的世界観 ・旦那のおかずはくず野菜! 「I LOVE mama」界における安盛りの実態とは ・「下まつげは田植えの要領で」魅惑の世界が広がる「I LOVE mama」 最終更新:2010/06/19 20:00 次の記事 小森純、PV撮影現場で「やりたくねー! 嫌だ!」と不機嫌爆発 >