スウェットと靴で4万円に「どどどどどうしよう」！ 服屋で店員の言葉に大慌て【前編】
――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。
目次
・ドライフラワーと皿を買いに仙台へ！
・スウェットと靴で「4万」に大慌て
・電子書籍情報
買い物狂い、ドライフラワーと皿を買いに仙台へ！
「ステディ！ 仙台に買い物に連れて行ってくれたまえ！」
N子の大号令によって、決まった買い物デー。「お金大丈夫なの？」と心配するステディには、「ドライフラワーと皿を買いに行くだけだから。おでかけ用の服が1枚欲しい気持ちもあるけど、あまり高かったらあきらめるよ」と返事をしました。
そう、本当にそのときはそう思っていたの……。ドラマや小説にあるようなお決まりの展開だけど、「そのとき、私はこれからカードを切りまくるなど、夢にも思わなかったのよ……。
仙台に着くと、私はまず、ドライフラワーを見に行きました。花を選んでいると、ステディが「どこに飾るの？」と聞いてきます。「トイレだよ。トイレを華やかにするの」と言うと、「埃溜まるんじゃない？ だいたい、トイレのどこに置くの？」とステディ。
私「花瓶を置いて、地べたに置くんだよ」
ステディ「トイレの掃除用具が置いてあるのに？」
私「変かな？」
ステディ「変だよ」
そんなやりとりをしているうちに購買意欲が消え失せ、私は服を身に行くことにしました。
スウェットと靴で「4万」！ 親切な店員の言葉に大慌てのワケ
久しぶりに訪れたのは、「ベイクルーズストア」。すっかりお金があるときの癖で、値段も見ずに服を選び、店員さんと話しながら、ああでもない、こうでもない、と服を試着し始めました。
「スウェットがお好きなんですね！」と店員さんに言われ、内心「いや、これしか入らないから……」と思いながら、首元がすっきりして見えるスウェットを「これにします」と決めました。って、そういや値段はいくらなんや？ えーっと……げげっ、2万円!? 一緒に出された靴も買おうと思っていたのですが、こっちも2万円越え！ あっちゅーまに4万円も飛ぶやないか!
その瞬間、スーッと気持ちが冷め、「えっと……荷物になっちゃうので、またぐるっと回ってから買いに来ますね」と店員さんに言いました。内心、もう戻ってこないかもしれないけど……と思いながら。すると、店員さんはにっこり笑いながら、こう言ったのです。
店員「じゃあ、お取り置きしておきますね！ お名前をお聞きしてもいいですか？」
ギャーッ！ 親切にしていただいてありがたいけど、な、名前を人質にとられたら、もう逃げるわけにいかない……。見栄っ張りなN子は「ありがとうございます～」とニコニコしながら名前を告げながら内心大慌てで、店員さんに背を向けた瞬間、ステディのほうに走りました。
私「どどどどどうしよう、ステディ～～～～！」
ステディはあきれた顔で、「そんなのバックレちゃえばいいよ」と言いましたが、「そんなわけにいかないよ！ これからも買いに行くし、あの店員さんと気まずくなっちゃうじゃん！」と私が言うと、「じゃあ、買うしかないよ。キミが買うって言ったんだから」と至極当たり前のことを言いました。ぐぬぬ……。
ステディ「でも、買えないものは買えないんだから、正直に『ごめんなさい』って言えば、大丈夫だよ」
そりゃそうだけど、私のチョモランマのようなプライドが……それを邪魔するのよ……。私は「とりあえずパルコをぶらぶらして考える」と言い、パルコのエスカレーターに乗りました。
ええ、賢い読者の皆さんなら、もう予想はついたわよね。パルコをぶらぶらして、ただで済むわけないじゃないの、と。
（次回に続く）
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