愛子さま、秋篠宮家に比べて「皇室の王道」を歩まれている理由は?
初の単独地方公務で佐賀を訪問中の愛子さま。今年4月から日本赤十字社で働く新入社員でもありますが、佐賀城の「本丸歴史館」では、佐賀出身の佐野常民が日本赤十字社を創設した理念を紹介する寸劇を鑑賞したとのこと。日赤への就職と皇室の関係について、皇室ウォッチャー・X氏が解説します。
目次
・愛子さまの日赤就職の意味
・愛子さまは「天皇皇后両陛下の娘」という自覚が強い
・天皇皇后両陛下、愛子さまに対する“不安”も……?
※2024年2月4日公開の記事を再編集しています。
愛子さまの日赤就職の意味
――愛子さまが今年4月に、日本赤十字社に嘱託職員として就職されることになりました。率直にどのような感想を抱かれましたか?
皇室ウォッチャー・X氏(以下、X) 海外留学、もしくは大学院進学しか想定していなかったので大変驚きました! というのも近年、秋篠宮家の長女・眞子さんは国際基督教大学(ICU)卒業後、英レスター大学大学院に進まれ、また次女の佳子さまも大学在学中に英リーズ大学に留学し、現在勤めている日本ろうあ連盟には、大学卒業から約2年後に就職と期間が空いていたから。愛子さまも、大学卒業後すぐに就職されることはないだろうと予想していたんです。とはいえ、同じ天皇の娘という立場の黒田清子さんは、大学卒業後、そのまま山階鳥類研究所に就職し、非常勤研究助手として勤務されていました。
――なぜ愛子さまは、海外留学をせず、日本赤十字社へのご就職の道を選んだと思われますか?
X いまだ適応障害の療養中である母・雅子さまを近くで支えたいという思いが強かったのだと思います。雅子さまは、今や愛子さまに日々サポートされていることで、皇后陛下として公務に邁進できているようにも感じますし、もし愛子さまが有力視されていた英オックスフォード大学に留学された場合、雅子さまのメンタルの調子が悪くなる可能性も十分あるのではないかと……。愛子さまは、雅子さまが名誉総裁を務める日赤に就職すれば、「母を近くで支え続けられる」と思ったのではないでしょうか。
愛子さまは「天皇皇后両陛下の娘」という自覚が強い
――愛子さまは幼稚舎から大学までを学習院で過ごし、そしてこのたび、美智子さまと雅子さまが名誉総裁を歴任してきた日赤に就職され、「皇室の王道」を歩まれている印象があります。
X 確かに、個人の意思を重んじる秋篠宮家の眞子さん、佳子さま、悠仁さまに比べ、愛子さまは「皇室の王道」を進まれているという印象を人に与えるかもしれませんね。
もともと学習院は、華族の子弟の教育機関として設立され、これまでも皇族方は基本的に学習院でしたが、近年は秋篠宮家の眞子さんや佳子さまがICUに、悠仁さまは幼稚園から中学までをお茶の水女子大学附属で過ごし、高校は筑波大学附属に進学。
また高円宮家の長女・承子さまは学習院女子大学中退後に早稲田大学、三女・絢子さんは城西国際大学で学ばれています。なので正直、愛子さまが学習院以外に行かれてもまったく不思議ではありませんでした。
しかし、ご両親と仲がよい愛子さまは、「私は天皇皇后両陛下の娘である」という強い自覚を持っているため、お父さまやおじいさまが学ばれてきた学習院に進まれたのでしょう。ただ、ご自身の意思に反して学習院に行っていたわけでなく、実際に“学習院愛”がとても強い方なのだとお見受けします。毎年春に学習院大学で行われている催しにもほぼ必ず参加されていますから。
天皇皇后両陛下、愛子さまに対する“不安”も……?
――天皇皇后両陛下は、愛子さまの進路に関して、どのように思われているのでしょうか。
X 両陛下は当然喜んでいらっしゃると思いますが、一方で、愛子さまが本心からこの進路を選択したのかどうか、気にされている部分はあるのではないでしょうか。というのも、愛子さまは日本の中世文学に強い関心があり、より専門的に学びたいと思われていたはずですし、英語とスペイン語が堪能なこともあり、留学への意欲も高かったとみられる。ご自分たちのために就職という道を選んだのかもしれないとお思いになっていてもおかしくありません。
現状、男性皇族が少ない皇室は、眞子さんや絢子さんが結婚し、公務を担える皇族の人数が減少。佳子さまもいつ結婚して皇室を離れてもおかしくない状況とあって、「自分が大学院進学や留学するわけにはいかない」と考えたのでは……両陛下はそんな想像をしていらっしゃるように思います。ただ、愛子さまはそれを否定するでしょうが。
――春から日赤で働かれる愛子さまに期待したいことをお教えください。
X 明治天皇の妃である昭憲皇太后の頃から皇室とゆかりがあり、現在は雅子さまが名誉総裁を務められている日赤。愛子さまの就職により、今まで以上に皇室と密接に連携しながら、その福祉活動がより一層盛んとなることを願っております。
愛子さまは幼い頃から、ご両親や上皇ご夫妻が自然災害の被災者や社会的に困難な状況にある人々に心を寄せるお姿をご覧になってきました。皇族は国民の幸せや五穀豊穣を祈る存在であることが求められますし、愛子さまも両陛下の近くで育ってこられた過程で、そのことを身に染みて理解されたことでしょう。
日赤は日本国民だけではなく世界の人々を救う団体でもあるので、愛子さまが雅子さまとともに世界の福祉に貢献していかれることに期待します。