【羅家 東京豚饅】300円「豚饅」、本家「551蓬莱」よりも物足りない? 食べてわかった明確な味の違い
4月17日、JR新宿駅の地下1階改札内にオープンした商業施設「EATo LUMINE(イイトルミネ)」。飲食店を中心とした28店舗が並ぶグルメスポットで、寿司やラーメン、お茶漬けなどイートインが可能なお店のほか、お弁当やデリカ、ベーカリー、スイーツなど、さまざまなショップが軒を連ねています。
その中でも連日にぎわいをみせているのが、豚まん専門店「羅家 東京豚饅」。この記事では、店のメイン商品である「豚饅」と「黒胡椒豚饅」を実食レビュー!
※価格はすべて税込です。
※価格や商品は2024年5月24日時点の情報です。
※最新の情報は公式サイトや公式SNSをご確認ください。
目次
・「羅家 東京豚饅」と大阪「551蓬莱」の関係
・JR新宿駅にオープンの新店舗の現状
・「豚饅」300円、「黒胡椒豚饅」330円を実食
・「羅家 東京豚饅」では「黒胡椒豚饅」を買うべし
JR新宿駅のグルメエリア・イイトルミネにオープンした豚まん専門店「羅家 東京豚饅」とは?
「羅家 東京豚饅」(以下、東京豚饅)は、1日に平均約17万個を売り上げる大阪名物の豚まん「551蓬莱」(以下、551)の創業者である故・羅邦強氏(2003年に死去)の孫・直也氏が手掛ける豚まん専門店。
都内で飲食店の運営を行うマーサーオフィスの代表でもある直也氏が、幼少期から邦強氏と共に暮らし、“商売のいろは”や“食”について身近で学んだ経験を生かし、「ネタ(皮)の発酵、カヤク(餡)の配合など、創業者である羅邦強が考案したレシピを再現した完全無添加の豚饅」(公式サイトより/原文ママ)になっているそう。職人たちが手包みし、当日生産、当日販売を行う「551」同様に、できたてを提供しています。
2021年11月、東京・恵比寿に店舗を構えるやいなや連日完売が続き、23年11月には自由が丘に2店舗目を出店。それから半年もたたないうちに、3店舗目の「イイトルミネ新宿店」がオープンしたワケです。
開店以降、盛況ぶりはSNSなどでも目にし、「そんなにおいしいの?」と気になっていたんですが、実は筆者は豚まんが得意でなく……。今回は編集部員3名に実食してもらうことに。
JR新宿駅の「羅家 東京豚饅」、オープンから1カ月でも開店時に行列!
オープンしてから1カ月以上たっているし、午前10時のオープンに合わせて行けば余裕で買えるだろうと思っていたんですが、現地にはすでに20人ほどの行列ができていました。
なお、イイトルミネは全部で4つ入口がありますが、待機列が作られるのは、JR新宿駅地下1階の改札内(西改札方面)にあるNewDaysとの間にある通路脇です。
想像を超える人数が集まっていたので、豚まんが苦手な私は「なんでこんなに並ぶの?」とその人気ぶりに驚がくしましたよ。客層は20代後半から50代くらいの男女で、中には営業回りの途中と思しきスーツの男性もいました。
店員さんの案内に従って、右に進み、通路に面しているベーカリーショップ「BUNNY BREAD」横の入り口から建物内に入ります。店内を直進するとすぐ右手に「羅家 東京豚饅」がありますよ。
なお、メニューのラインアップは以下の5種類。「甘酢団子」と「ちまき」以外はチルドタイプも販売されています。
・「豚饅」1個300円
・「黒胡椒豚饅」1個330円
・「焼売」6個入り680円
・「甘酢団子」8個入り580円
・「ちまき」1個480円
購入までの待ち時間は約30分ほどで、順番待ちをしている間は店員さんが渡してくれるメニュー表や店先で手作りしている職人さんたちの見事な手さばきを見たり、商品の売れ行きをチェック。だいたい皆さん「豚饅」はマストで買われているようだったので、今回、私は「豚饅」と「黒胡椒豚饅」を購入しました。
【羅家 東京豚饅】「豚饅」300円、本家の「551蓬莱」よりも物足りない?
本来ならば、できたてを食べてもらいたいところでしたが、この日はもろもろの都合で、購入してから2時間以上が経過。そのため、公式サイトや箱の裏面に書かれていた「美味しいお召し上がり方」を参考に、電子レンジで温め直すことに。
濡らしたキッチンペーパーを被せて耐熱皿にのせ、ラップをふんわりとかけて600Wで約2分(豚饅1個につき)加熱しました。温め終わり、レンジを開けると、豚まん特有の香りが広がります。断面を見るために包丁を入れると、生地がモチモチしているのが伝わってきました。
温めが足りなかったのか、肉汁が出てくるような感じはありません。筆者は、肉汁で生地がふやけるのが苦手なんですが、「ひょっとして、生地がベチャっとしていないできたてであれば食べられるかも?」と思った次第です。
さて、実際に編集部員3名にノーマルな「豚饅」のほうから食べてもらったところ、「551」とは味に明確な差があるとの意見が。
生地やあんの味も「551」の豚まんより「ソフトな印象」で、「551」のほうが、「全体的に甘みがある」といいます。
ちなみに公式サイトによると具材は、「厳選された質の高い豚肉と玉ねぎの2つ」のみ。「豚肉は異なる部位を3つ使用し、玉ねぎとバランスよく混ぜ合わせ、醤油や砂糖、塩などの調味料を秘伝のレシピで配合」しているそうで、「551」との大きな違いはありません。
ただ、「551」の豚まんについて、ネット上では「前と味が変わった」「味が甘くなった気がする」との声が複数見受けられるので、冒頭で説明した通り、「東京豚饅」は「551」創業当時のシンプルな味を再現していることから、現在の「551」の味と比べると物足りなさを感じてしまうのかもしれまけん。
続いて、「東京豚饅」オリジナルの「黒胡椒豚饅」を食べてもらったところ、「胡椒がきいていておいしい!」との声が。
「豚饅」よりもあんが肉々しくジャンクな味付けで、「お酒のつまみにも良さそう」だといいます。
【羅家 東京豚饅】オリジナル「黒胡椒豚饅」330円を買うべし!
2つ食べてもらった結果、「黒胡椒豚饅」のほうが圧倒的に人気でした。
なお、「551」の豚まんは2個入りが420円なので、1個あたりの値段は210円。値段は100円近く安いことから、豚まんであれば「551」のほうを選ぶという意見で全員一致。「東京豚饅」で買いたいのは、オリジナルの「黒胡椒豚饅」という結論になりました。
ちなみに、「551」では今年3月、2日連続で異物混入が発生していますが、1946年の販売開始から約80年という長きにわたって愛され続けている大阪のソウルフードだけに、ファンからの信頼は厚い様子。SNSを見た限りでは、変わらぬ人気を誇っているようです。
「東京豚饅」の商品は、東京の新たな名物となれるでしょうか……。今後の客足や、今回取り上げなかった「焼売」や「甘酢団子」、「ちまき」の実食レビューもまたの機会に行いたいところです。