石田純一に振り回される妻・東尾理子、それでも2人は「離婚しない」と思うワケ
私たちの心のどこかを刺激する有名人たちの発言――ライター・仁科友里がその“言葉”を深掘りします。
<今回の有名人>
「人だけじゃなく、すべてに優しい」東尾理子
『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』(3月8日、TBS系)
目次
石田純一の三大やらかし騒動とは?
3月8日放送の『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』(TBS系)に、石田純一・東尾理子夫妻が出演していた。
以前、同番組の「ママタレ波乱万丈~令和の最強ママタレ大集結SP~」(2月2日放送)に出演した東尾は、石田に「お前、いちいちうるさいな、だから30半ばまで結婚できなかったんだよ」「俺じゃなかったらとっくに離婚されてるぞ」と言われたと明かしていたが、石田といえば、過去に散々“やらかしてきた”人物だけに「お前が言うか」と驚いた人も多いことだろう。そこで、今回の放送では「不適切夫 石田純一の今」というタイトルで、石田をスタジオに招き、”三大やらかし騒動“を振り返った。
その1:「不倫は文化」発言
1996年、当時40代の石田は、モデル・長谷川理恵との交際を週刊誌に撮られる。当時、石田には妻子がいたため、2人の関係は不倫である。石田は、芸能レポーターに「不倫は許されないこと」と詰め寄られることになったが、そこで「今までの文化をつくったり、いい音楽やいい文学っていうのはそういうこと(不倫)からもできてるわけだし」と居直るような発言をしたのだ。その発言をスポーツ新聞の記者が「不倫は文化」とまとめて、石田のキャッチコピー化。石田は猛バッシングに見舞われることになった。
なお、この不倫報道があった頃、石田の娘・すみれは、小学校受験の真っ最中。2015年放送の『気まずい2人が久しぶりに会ってみました』(フジテレビ系)によると、石田は面接官に「不倫は文化とはどういう意味ですか?」と聞かれたそう。石田の素行がどこまで影響したかはわからないが、すみれは不合格となり、公立小学校に進学。そこで「文化の子」とからかわれたことが遠因となり、ハワイに移住したという。
その2:家族に内緒で都知事選出馬宣言、その後すぐに撤回
妻・理子に相談せず、16年の都知事選出馬を決めてしまった石田。放送法第四条は、放送事業者に政治的に中立であることを定めているので、石田が選挙に出るのなら、石田と理子はテレビに出ることができなくなる。結局、石田は出馬を断念したが、CM差し替えによる損害賠償が発生。数千万を払うために、石田は愛車のフェラーリを売却したそうだ。
その3:緊急事態宣言下での外出報道
新型コロナウイルスの蔓延により、緊急事態宣言が発令され、多くの人がステイホームを強いられた頃、石田は自身が経営する飲食店売却の相談のため、沖縄に。そこで体調を崩し、東京に戻った後、すぐにコロナ感染が判明して入院した。
当初は、ホテルで静養していたと説明したが、実際は現地のゴルフ場でプレー中に体調が悪化し、翌日も、飲食店で打ち合わせを行っていたとのこと。これだけでも“自粛やぶり”とバッシングを浴びたが、退院後、おとなしくてしておけばいいのに、イタリア料理店で会食している姿を女性週刊誌に撮られ、さらに批判が過熱した。
ちなみに石田は、スポンサーに直接説明および謝罪するための会食だと主張したが、理子はあいさつなら会社に行けばよいと反対したそう。この件に限らず、石田は理子に相談しない、もしくは忠告を聞き入れないことが多いようで、その点も石田のイメージを下げる要因になっている気がする。
このように3つの大きな騒動を起こしてきた石田。結果的に3つ目の騒動に対するバッシングが原因で、芸能界の仕事はほぼゼロとなり、石田は自宅を売却するまで追い込まれてしまう。現在は千葉県に焼肉店をオープンさせ、毎日そちらに通う日々だそうだ。
石田純一は家族が大事というけれど、オンナ・権力・カネにこだわっている
石田は『金スマ』で、家族を「かけがえのないもの」「命を差し出せるくらいの存在」と言っていたが、第三者からはあまりそうは見えない。
むしろ、自分の欲望にだけ忠実だから、娘の小学校受験が迫っていようが不倫してしまうし、家族や関係各所に根回しせず、勢いで都知事選に出ると言ってしまう。新型コロナ感染症に罹患すれば、大事な家族にも感染リスクが高まることや、妻子が学校で肩身の狭い思いをするかもしれないのに、スポンサーとの会食をやめられなかったのも、やはり自己中心的に見えるのだ(コロナ禍で石田も仕事が減っていただろうから、彼が足しげくスポンサーのところに通うのは、家族のための経済活動と言えないこともないが)。
そう考えると、石田がこだわっているのは家族というより、オンナ、権力、カネであり、その姿は「ザ・昭和のオジサン」といえるだろう。
石田純一と東尾理子は相性がいいと思う理由
こうなると、理子は“耐える妻”の印象が濃くなる。すでに世間の同情票を集めて、好感度は上がっていると思うし、2人が離婚しない限り、今後もテレビから引っ張りだこになるだろうなと感じる。
しかし、おそらくこの2人、“ビジネス夫婦”としてという意味ではなく、離婚はしないだろう、というのも、夫に振り回されているようにも見える理子は、石田について「人だけじゃなく、すべてに優しい」と話していたのだ。
ここで思い出されるのが、抜群の好感度を誇る理子が起こした、“炎上”とまではいかないちょっとした騒動。かつて『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)に出演した際、理子の明かした子育て法が物議を醸した。
なんでも理子は「叱らない育児」を心がけており、他人に迷惑をかけたり、事故につながりそうな時以外は、子どもを叱らないという。その理由は、親が怒ってばかりいると、子どもも怒りっぽくなるから。石田も親に怒られない家庭で育ったそうで、その結果、明るくて優しい、ポジティブな人に育ったと話していた。
理子の言う「優しさ」を定義するのは難しいが、もし相手を否定しない言葉や態度を示すのだとしたら、優しさは無責任の一種ともいえる。ここに私は、石田と理子の相性の良さを感じるのだ。
石田は、彼のことを「親に怒られないで育ったから、あなたは無責任な大人になっちゃった」と見なす女性とはうまくいかない。「人だけじゃなく、すべてに優しい」と思える理子だからこそうまくいっているのだろう。今後、令和のおしどり夫婦として、2人の夫婦共演は増えるのではないか。そんな気がしてならない。