暮らし
[連載]女たちの「煩悩部屋」ビフォーアフター

ストック食材は「上から見える」収納が正解! プロのアイデア実例3

2024/03/13 17:00
伊藤まき(収納ライター)

整理収納アドバイザーの伊藤まきさんが、片付けに悩む読者の自宅を使いやすく生まれ変わらせる連載シリーズ【「煩悩部屋」ビフォーアフター】。

 連載企画『ビフォーアフター』新シーズンです。第8回目の片付けモニターは、江東区・3LDKのマンションで暮らす4人家族のKさん(35歳)。今回は、汚部屋の片付けではなく、都心のマンションに多い「狭い収納」を使いやすく手直しする特別編です。

目次

・キッチンカウンター全景Before
・子どものお菓子収納、Before→After
・ドライフード収納、Before→After
・お米収納、Before→After
・キッチンカウンター全景After

 江東区のマンションに暮らすKさん宅。前回の食器棚に続き、今回はキッチンカウンター下の「ストック食材収納」を改善していきます。

キッチンカウンター全景Before:目的の食材が探しにくい

(C)maki_organize

 引き出しと食品棚に入っているのは、おもに「子どものお菓子」「ストック食材」「お米」の3種類。使い勝手が良くなるよう、すべて「上から見える」収納に変更していきます。

子どものお菓子収納Before→After

(Before)箱が大きいから、ミニスナックが埋もれがち(C)maki_organize

 親がお菓子を管理する場合は「ざっくりワンボックス」でも良いですが、自分で選ばせるなら「種類分け」がおすすめ。子どもの視線に合わせて「上から見る」または「正面から見る」ように収納すればより探しやすくなります。

(After)見つけやすいから「食べ忘れ」も防げる!(C)maki_organize

ポイント:使用頻度や取り出しやすさで場所を決める

(After)目が届きにくい場所は、箱に入れてまとめると◎(C)maki_organize

 「上から見える」収納には「先に食べて欲しい」お菓子を、奥には未開封のストックを保管しました。使用頻度や取り出しやすさを考えて収納すると「賞味期限切れ」を防ぐことができます。

ストック食材収納Before→After

(Before)「ざっくり収納」で探しにくい(C)maki_organize

 お菓子同様、ストック食材も「種類分け」がおすすめ。おかず系・サプリ系・朝食系など細かく分別すると在庫管理が簡単になり、食べ忘れも防げます。

(After)「大人のおつまみ・お菓子」の専用棚へ(C)maki_organize

 今回の場合は、頻繁に出し入れする飴や海苔などは別の棚へ移動。「大人のおつまみ・お菓子」だけを収納するスペースにしました。

ポイント:見やすい「透明の箱」を使うのが正解!

(Before)小さなお菓子の食べ忘れがいっぱい!(C)maki_organize

 腰より低い扉タイプの棚は、「透明の箱」を使って「箱ごと取り出せる仕組み」を作ると◎。ざっくり詰め込むほうがたくさん収納できます。

箱にまとめれば、奥に埋もれず見つけやすい(C)maki_organize

 「賞味期限切れ」を管理できるよう、ストック食材は、奥に埋もれないようにするのがポイントです。

お米収納Before→After

(Before)扉を開けて米びつを引き出す手間が(C)maki_organize

 お米は収納場所を食品棚から炊飯器下の引き出しへ移動。「上からすくえる」ようになり、使い勝手が良くなりました。ストック・五穀米・お餅などの主食も同じエリアにまとめています。

(After)引き出しを開けるとすぐ出せる(C)maki_organize

 お米の収納法は、いろいろありますが「腰より下の場所」になる場合は「深型の引き出しの中(米びつに入れる)」「冷蔵庫の野菜室手前(袋ごと入れる)」のいずれかがおすすめです。

ポイント:カウンター周りは使用頻度「1軍」だけでまとめる

(Before)使用頻度が低いモノがギッシリ(C)maki_organize

 炊飯器下の引き出しにもともと入っていたのは、パーティグッズなど普段使わないモノばかり。キッチンカウンター周りは「使用頻度が高い」食材や道具を優先的に収納することが大切です。

(After)使用頻度が高い食材や道具を種類別にまとめる(C)maki_organize

1年に一度使う程度のパーティグッズなら、離れのクローゼットでもOK。忘れないようにラベルを貼って移動しました。

冷蔵庫の隙間Before→After

(Before)冷蔵庫のサイドは、熱がこもる&ほこりが溜まりやすい(C)maki_organize

 冷蔵庫とオーブンレンジの隙間に、紙袋やバッグが押し込まれていました。ちょうど良いスペースなので、ついモノを入れてしまいがちですよね。しかし両方「熱を出す家電」のため、「放熱用の隙間」が必要。燃えやすい紙類をあまり置かずに、取扱説明書どおりの余白を取りました。

(After)家電の隙間は「使用NGゾーン」にすると安全(C)maki_organize

キッチンカウンター全景After:使用頻度で「収納を見直す」とスッキリ変わる!

(After)3年前の使用頻度と今では内容が違います(C)maki_organize

 Kさん宅のように、宅配で食材を購入する家が増えています。となると、どうしても増えていくのが「ストック食材の量」。収まりきらないと思ったら、中身をすべて見直します。例えば「今日はこの棚だけ」「1時間だけ」といった小さな作業でも十分! キッチンは、洋服や雑貨より使用頻度が分かりやすいのでスッキリが叶いやすい場所です。

伊藤まき(収納ライター)

収納ライター・兼・整理収納アドバイザー1級。クリンネスト2級。おがくず工場に生まれ、ホテル清掃員、国鉄系レストランの厨房、内装会社、デパートの搬入搬出など“家事の土台”を極めた生活を経て、出版社入社ののち独立、現在に至る。モノを手放すほど「幸運」が舞い込むジンクスを何度も体感! 貧乏神と決別した実体験をもって、整理収納の威力をお伝えします。

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Instagram:@maki_organize

最終更新:2024/03/13 17:00
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