「牛角」焼肉食べ放題メニューのおすすめはコレ! 管理栄養士が焼肉きんぐ・すたみな太郎・安楽亭と比べてジャッジ!
3月1日放送の『ウワサのお客さま』(フジテレビ系)で、人気焼肉チェーン「牛角」の食べ放題専門店が登場! なぜか無性に肉を食べたくなるときってありますよね。一方で、肉ばかりだと栄養バランスも気になるところです。
そこで今回は、管理栄養士の猪坂みなみ先生に、食べ放題メニューを展開する焼肉チェーン「すたみな太郎」「焼肉きんぐ」「安楽亭」「牛角」から、栄養バランスから見たおすすめメニュー(平日のディナーまたはグランドメニューで3,000円台が対象)を教えてもらいました。
※2024年1月26日公開の記事を再編集しています。
※店舗によって価格が異なります。公式サイトでご確認ください。
※価格、メニュー等の情報は2024年1月時点になります。
目次
・肉はビタミンやミネラルも豊富
・焼肉きんぐは「ナムル盛り合わせ」がおすすめ
・牛角は「にんにくホイル焼き」がおすすめ
・すたみな太郎はサラダバーが良い
肉はビタミンやミネラルも豊富
――はじめに、焼肉を栄養素面から見たときの良い点と悪い点を教えてください。
猪坂みなみ先生(以下、猪坂) 良い点は、筋肉やお肌、髪の毛、爪などの原料となるたんぱく質を補給できる点です。また、肉には意外とビタミンやミネラルも豊富で、牛肉なら亜鉛や鉄分、豚肉ならビタミンB1などを補えます。
悪い点は、肉の脂の摂りすぎになりやすい点です。肉の脂には「飽和脂肪酸」が多く、摂りすぎると血中のLDLコレステロールが増え、心筋梗塞などのリスクが高くなると考えられています。
――肉以外のサイドメニューを選ぶときのポイントはありますか?
猪坂 お肉を食べることを考えると、たんぱく質や脂質の代謝を促進してくれるビタミンB群や、余分な脂の吸収を抑えてくれる食物繊維を含む食材が使われているメニューを選ぶのがおすすめです。
――今回チェックしていただくのは、すたみな太郎、焼肉きんぐ、安楽亭、牛角のメニューですが、率直に見て、商品のバリエーションはどうですか?
猪坂 どのお店も、お肉だけでなくサイドメニューが豊富で良いですね! バランス良く野菜や海藻類も摂取できそうです。メニューの内容としては、やはり生のお肉がメインとなると同じようなラインナップになってしまう側面もありますが、どのお店も私たちの「定番メニューを楽しみたい!」という気持ちにしっかり応えてくれる、とも捉えられるでしょう。
焼肉きんぐは「ナムル盛り合わせ」がおすすめ
――では、焼肉チェーンのすたみな太郎のメニューから、食べ放題ディナー90分コース(3,278円/税込み、以下同)で、栄養バランス面から魅力的なものを教えてください。
猪坂 お肉は、脂身の少ない赤身肉を選ぶのがおすすめです。カルビは脂が多いので、「栄養バランスは気になるけどどうしてもカルビが食べたい!」という場合は1~2枚に抑えると良いでしょう。
サイドメニューは、サラダバーを活用するのがおすすめ。たくさんの種類の野菜から好きなものを選ぶことができます。特に選ぶべき野菜はブロッコリーとおくら、枝豆。たんぱく質や脂質の代謝を促進してくれるビタミンB2やビタミンB6を補うことができますよ。
――焼肉きんぐのきんぐコース(3,498円)で、栄養バランス面から魅力的なものを教えてください。
猪坂 お肉でおすすめしたいのは「牛レバー」と「ロース」。特にレバーには、目や皮膚の粘膜を健康な状態に保ち免疫力の低下を防止してくれるビタミンAや、糖質・たんぱく質・脂質の代謝を助けるビタミンB2などが豊富に含まれていて、この2つのビタミンについてはなんとたったの一皿(60g)で1日に必要な量を満たすことができます。
サイドメニューでは、栄養素の代謝を助けてくれるビタミンB1やB2などを含むほうれんそうを使ったナムル(ナムル盛り合わせ)や、たんぱく質の代謝を助けるビタミンB6を含むピーマン(ピーマン焼き)を取り入れると良いでしょう。
牛角は「にんにくホイル焼き」がおすすめ
――安楽亭のスタンダードコース(3,828円)で、栄養バランス面から魅力的なものを教えてください。
猪坂 お肉の中では、脂身の多いカルビではなくロース肉(ファミリーロース)を選ぶのがおすすめ。より脂の摂りすぎを抑えたい! という場合は、牛や豚ではなく「鶏もも」を選ぶのもアリです。サイドメニューでは、豊富な焼き野菜メニューから、ニンニクやピーマン、ニンジンをオーダーしてみてください。
焼き野菜は、食材をじっくり焼くことで旨みが凝縮し、美味しさもUPします。特にピーマンやニンジンから摂れるβカロテンは、生で食べるよりも加熱したほうが吸収が良くなるので、栄養補給効率も良いですね。さらに、焼き野菜はカットサイズが大きいので自然と早食いの防止になる点もGoodです。太りにくい食べ方になりますね。
またニンニクには、食物繊維(余分な脂の吸収を抑える)やビタミンB6(たんぱく質の代謝を助ける)が含まれているので、栄養面からみても焼肉と一緒に食べるのは相性が良いです。
――最後に、牛角の70品食べ放題コース(3,498円)で魅力的なメニューはどれになりますか?
猪坂 牛角には「とろカルビ」「とろタン塩」など脂の多いメニューがありますが、栄養バランスが気になる場合は脂の多いお肉は少なめにし、「牛レバー」や鶏肉の「やげん軟骨」などを選ぶのがおすすめです。
やげん軟骨とは、鶏のむね部分の軟骨のことで、たんぱく質をしっかり摂ることができますが脂質は少ないので低エネルギーです。噛み応えもあるので、満腹中枢もしっかり刺激できますね。
サイドメニューでは、ビタミンB6を含むにんにくを七輪で焼く「にんにくホイル焼き」や、栄養素の代謝を助けるビタミンB群を含む豆腐や海苔がとれる「のりのりna奴」(豆腐に海苔がトッピングされたもの)などがおすすめですよ。
すたみな太郎はサラダバーが良い
――では、4店のうち一番魅力的なサイドメニューのある店を教えてください。
猪坂 そうですね、どのお店もいろいろなサイドメニューを揃えていて、肉だけだと不足しやすい栄養もきちんと補えるようになっています。そのため一番というと悩みますが、個人的に、サラダバーに栄養豊富なブロッコリーやおくら、枝豆が揃っている「すたみな太郎」さんは、野菜をたっぷりとることができそうで良いなと感じました。
焼肉のタレや味の濃いサイドメニューは塩分の摂りすぎにもつながりやすいですが、自分で作るサラダなら、ドレッシングを控えめにするなどの調整もセルフで実施できるので、そういった調整のしやすさも高ポイントだと思います。
お肉だけでなく野菜や海藻類からビタミンやミネラル、食物繊維なども摂り、栄養バランスを整えながら焼肉屋さんを楽しんでみてくださいね。