劇場版『鬼滅の刃』柱声優たちの業界評は? 悲鳴嶼役・杉田智和には「周囲が手を焼いた」
吾峠呼世晴氏の大人気コミック(集英社)を原作とするテレビアニメ『鬼滅の刃』(TOKYO MX、フジテレビ系)シリーズ。その劇場版最新作『「鬼滅の刃」絆の奇跡、そして柱稽古へ』が、2月2日に全国376スクリーンで封切られた。
目次
・劇場版『鬼滅の刃』最新作の反響は?
・岩柱・悲鳴嶼行冥役・杉田智和の業界評
・霞柱・時透無一郎役・河西健吾の業界評
・炎柱・煉獄杏寿郎役・日野聡の業界評
劇場版『鬼滅の刃』最新作鑑賞者、テレビ放送に期待
『「鬼滅の刃」絆の奇跡、そして柱稽古へ』は、テレビシリーズ第4期「柱稽古編」(フジテレビ系)が今春放送されることを受け、前作「刀鍛冶の里編」の最終話を振り返りながら、「柱稽古編」の1話を先行公開する“特別上映”。5日発表の全国週末興行成績ランキング(興行通信社調べ、2月2~4日)よると、初日から3日間で興行収入6億4700万円をあげ、初登場1位を獲得したそうだ。
「柱稽古編」では、主人公・竈門炭治郎や「鬼殺隊」の面々が、宿敵・鬼舞辻無惨との決戦に向けて厳しい鍛錬を積むストーリーが展開。これまであまり登場してこなかった鬼殺隊の岩柱・悲鳴嶼行冥、風柱・不死川実弥、蛇柱・伊黒小芭内のエピソードも描かれることから、ネット上では映画を鑑賞した人から、「やっと推しが出番がきた」「早く続きを……!」「テレビ放送への期待が高まった」などの反響が寄せられている。
岩柱・悲鳴嶼行冥役の杉田智和に「周囲が手を焼いていた」ワケ
なお、9人いる柱のうち、最年長で作中「鬼殺隊最強の男」と称されているのが悲鳴嶼だ。声優事務所関係者は、声優を担当している杉田智和の印象について以下のように話す。
「彼は低い声を十分活用していて、演技もとても良い。ベテランですが今もどんどん成長している印象です。杉田自身『オタクの代弁者だ』と公言しているように、アニメオタクが声優になって成功した一人といえるでしょう」(声優事務所関係者)
自身もアニメ好きということで、ファンの気持ちを理解して演技をしているのだろう。そんな杉田は昔、イベントなどで話す内容が、「コアなオタクの発言で、客ですらきょとんとする場面も多かった」(同)とか。
「今では随分丸くなりましたが、かつてはトーク中にトンチンカンな発言をするため、周囲はとても手を焼いていたんです。とはいえ、決して声優仲間から嫌われていた感じはなく、憎めない存在でしたね。他人を攻撃するタイプではないし、礼儀正しく演技に対してひたむきなので、周囲から愛されている人物です。それに後輩に対する面倒見も良い」(同)
高校時代から声優として活動をし、芸歴が長い杉田。「デビューして数年で売れ始め、今でも第一線で活躍していますから、すごいと思いますよ」(同)という。
霞柱・時透無一郎役の河西健吾、事務所移籍が転機に
なお、前作「刀鍛冶の里編」のメインとして描かれた柱の一人、霞柱・時透無一郎役の河西健吾は、かつて小規模事務所のオフィス薫に所属していたが、「13年2月に大手のマウスプロモーションに移籍したことで、転機が訪れた」(同)そうだ。
「河西は移籍後の15年10月、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』(TBS系)でアニメ初主演を果たしました。もちろん、彼の実力あってこそだと思いますが、マウスとの相性も良かったのでは。声優の中には、最初に入った事務所に恩義を感じてずっと所属し続けたり、移籍することを躊躇う者も多い。しかし、彼は早々に見切りをつけ、自ら声優としての道を切り拓いたといえるでしょう。マウスは大前提として『演技ができる』実力者しか入所できませんから」(同)
炎柱・煉獄杏寿郎役の日野聡は「演技の幅が広い」
そのほか、同じ劇場版つながりでは、『「鬼滅の刃」無限列車編』(20年10月公開)の主人公的立ち位置だったともいえる炎柱・煉獄杏寿郎を演じた日野聡に関しても、好意的な評価が聞かれた。
「熱血系なキャラクターを演じることが多い日野だけに、煉獄役はよくハマっていました。しかし、彼はギャグ路線から冷酷な役まで、演技の幅が広い。そして、アイドル的な華やかな場よりも、声優としての仕事を重んじるタイプです」(同)
また、性格はよくも悪くも“自分”を持っていて、信念を曲げないタイプだとか。
「ただ、『現場で文句を言う』タイプというよりは、ストイックに自分の芝居と向き合い、表現している声優。一つひとつのセリフを丁寧に深掘りする人ですね。一方で、プライベートを大切にしている面もあり、家庭に重きを置いているように見えます」(同)
なお、テレビアニメ最新作「柱稽古編」の第1話は、1時間スぺシャルでオンエアされるそう。放送日時は発表されていないため、続報を待ちたいところだ。