田代まさしの「おくすり手帳」と八代亜紀さんの刑務所慰問――元女囚が語る更生に必要なこと
覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける瑠壬(るみ)さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。
八代亜紀さんの慰問の思い出
少し前の話題になってしまいますが、八代亜紀さんの訃報は、ほんまにショックでした。刑務所の慰問に来てもらったことがあったんです。
歌もすばらしいんですが、とにかくおきれいで、めっちゃいい匂いがしました。深呼吸しちゃいましたよ。
それで、「瑠壬も早くシャバに戻って化粧品や香水を買いたいなー」と思いました。当時は「思っただけ」でしたが、これも立派な更生ですよね。ちゃんと働いて稼いで、好きなものを買いたいとゆう「欲」や「目標」も、更生を後押しするんです。
大麻規制で大麻農家も打撃
1月ももう半分過ぎてますが、今月のニュースでちょっとびっくりしたのは、タイが「娯楽目的の大麻使用を禁止」と発表したことですかね。
前からタイは「大麻OK」なイメージでしたが、実はちゃんとした「娯楽目的の解禁」は1年半前なんですね。そしてアジア初です。シンガポールとかインドネシアとかは、大麻や覚醒剤の密売や使用は死刑もアリですから、かなり「大麻にやさしい国」です。
ぶっちゃけ瑠壬は大麻には興味ないんですが、「タイに行けば(合法的に大麻を)吸える」のはみんなわかってますから、めっちゃ日本の愛好者も行ってました。観光客は大麻以外にもお金を落としますから、タイにとってもメリットありますよね。
こうゆってはアレですが、「大麻ごとき」で治安が悪くなることはないでしょうから、規制は政治のご都合ですよね。
今の保守系の連立政権が「大麻の規制強化」「医療・健康用途のみ」として、罰則も作る方針に変えたそうです。まあ罰則は「多額の罰金または1年以下の禁錮刑を科す内容。罰金と禁錮刑の両方が科される場合もある」そうで、シンガポールとかよりはぜんぜん軽いです。
でも、大麻目的でタイに来る観光客が減ったり、大麻を育ててる農家や精製業者、大麻を吸えるカフェとかの経営者とかいろんな「関連事業」の皆さんが打撃を受けたりして、ええことないと思いますよ。
大麻でラリって人を殺すとかはまずないので、大目に見たったらどうでしょうかね。
みんなが思う「一回くらいなら……」
大麻と違うて、覚醒剤は幻覚や幻聴もあります。「自分を殺しに来た」とか勘違いして全然関係ない人を殺したりする可能性もあるから怖いんです。
ただ、覚醒剤は「多幸感」もハンパなくて、ものすごい幸せな気持ちになれます。だからやめられないんです。
マーシーこと田代まさしさんは、「毎日面白いことを言わなくてはならないプレッシャー」が強すぎて、「一回だけなら」と勧められた覚醒剤に手を出して、やめられなくなったそうです。
瑠壬も出させていただいたことのあるYouTubeの「街録ch〜あなたの人生、教えて下さい〜」に田代さんが出演してお話しされてました。
ホンマにそうやなと思いました。瑠壬も余裕でやめられるつもりでしたが、なかなかやめられず、何回も刑務所に行くことになってしまいました。今は反省してます。
田代さんは2022年の「最後の出所後」は、いろいろご活躍ですよね。プロデュースした「おくすり手帳」は即日完売で、また発売されるそうです。ネーミングが笑えました。
公式サイトによると税込み550円で、サイトには「病院にかかることが多いお年頃。そんな皆様に、マーシー印のおくすり手帳です。医療機関や薬局でご利用可能! お薬は用法容量を守って正しく飲んでくださいね」(原文ママ)とありました。まさかの実用品です。
「おくすり手帳」って、最初は邪魔くさいと思いましたが、使てるおくすりが全部わかるので、お医者さんに行く時はめっちゃ便利ですよね。
こうゆうシャレが通じるのは田代さんだけですから、がんばってほしいし、瑠壬もずっとがんばりたいと思いました。