刑務所での「いじめ」手口とは? ぶっちゃけ、どついたろかと思うのが大半です
覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける瑠壬(るみ)さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。
長野刑務所の虐待と隠蔽工作
新年あけましておめでとうございます。いつも読んでいただいてありがとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。
新年早々不穏ですが、最近は刑務所の不祥事のニュース多くないですか? 特に、長野刑務所の虐待と隠蔽工作は、怒りを通り越して恐怖でしたね。
ちゃんと自分の名前を言えないとか行進ができない障害のある懲役(受刑者)に、刑務官が耳元にメガホンを向けて怒鳴ったり、お昼ごはんを食べさせなかったりしてたそうです。しかも、それを外に手紙で知らせたり、弁護士さんに相談したりしようとしたら、ムショ側が妨害しています。もうほんと怖すぎですよね。
何回も書いてますが、ぶっちゃけムショは、瑠壬が刑務官ならどついたろかと思うような懲役が大半です。でも、どついちゃダメですし、障害で「ちゃんとできない」人ならなおさらです。この方だけでなく、おじいさんの懲役とかも虐待されてたそうです。
千葉県市原市に、発達障害や知的障害、情緒障害などがある26歳未満の男性を対象にしたムショ「市原青年矯正センター」ができたのも前に書きましたが、こうゆう施設ができるちゅうことは、長野刑みたいな虐待がほかにもあったからですよね。
しかも、虐待についてNPO法人「監獄人権センター」が記者会見で発表したら、長野刑務所は「調査に全面的に協力する」とコメントしています。今まで隠蔽してたのに、ニュースに出たらすぐに態度を変えるのもどうなんですかね。
加古川刑務所では刑務官のいじめで後遺症も
加古川刑務所(兵庫県加古川市)もひどいですね。元懲役氏が、「配膳作業中に刑務官から除菌用アルコールスプレーを口の中に吹きかけられた」と記者会見で発表してました。
「顔も汚いから、きれいにしてやろう」「口を開けろ」と笑いながら噴射してきて、まだ味覚異常があるそうです。さらに、食堂でカラダが飛ぶほど腰を蹴られて、今もコルセットをしてるのだとか。「死ね」などの暴言も「ほぼ毎日」で、裁縫道具で刺されて出血もしてます。
この方だけでなく、ほかの懲役もいじめられてましたが、周りの刑務官は見て見ぬふりだったそうです。刑務所は、特別公務員暴行陵虐容疑でこの看守を書類送検してますが、起訴されるんですかね。
元懲役氏は、「刑務所で更生どころか後遺症が残った。刑務所には、指導や言葉遣いを変えてほしい」と記者会見で話したそうです。
岡山刑務所では病気を放置して受刑者が死亡
あと岡山刑務所では、死人が出てますね。服役中に統合失調症が悪化して、薬も食事も受け付けなくなった懲役が亡くなってます。ムショでお医者さんが外部の精神科病院で治療が必要と言ったのに、超悪化するまで放置したんですが、因果関係は不明にして調査はしないようです。
この件で岡山弁護士会は、適切な医療を求める勧告を出したそうですが、適切にするにはどうするんですかね。
もともとムショや拘置所、警察の留置場とかは閉鎖的ですし、入ってる人も「ええ人」やないから、どうしても「力」で押さえつけるみたいになりやすいのはわかりますが、被害者は障害者とか高齢者ですよね。いじめる側は、ガチのヤクザとか「身長180センチ・体重100キロの格闘家」みたいな人はいじめないです。やっぱり「弱い者いじめ」の印象があります。
こうゆうのはなかなか解決できませんが、杉サマこと杉良太郎さんがおっしゃったように、ムショは民営化を進めたらどうですかね。
民間企業に問題がないとは言いませんが、ムショに民間の関係者がたくさん関わることで、少なくとも「閉鎖的」なところは薄まるのとちがうかなと思てます。
お正月早々、気の毒な話題でスミマセン。でも、重要なことなんで、書かせていただきました。