コラム
仁科友里「女のための有名人深読み週報」

台湾のロマンス詐欺に引っかかりかけた? はるな愛に見る「騙されやすい人」の特徴

2023/12/14 21:00
仁科友里(ライター)

 はるなは1億詐欺騒動を振り返り「恋心が一番危ない」と言っていた。一歩間違えば1億もの借金を返済しなければならなかったかもしれないのに、「すごい愛情だったのよ」と言ってしまうのは、愛され願望の強さの表れかもしれない。

 が、それだけではないように思う。はるなはのちに偽札を刷ったとして捕まる、元不動産会社勤務の男性について「お金への執着がすごいから」と言っていたけれど、失礼ながら、はるなも結構お金にこだわっていないだろうか。だから、1億詐欺オトコが自分を騙そうとしていたとわかっても、「世界を飛び回っている、お金持ちのビジネスマン」という設定を信じ続けてしまうのだと思う。

 それに、一度も会ったことがない、ロマンス詐欺とおぼしき台湾人についても「すごい素敵なお金持ち」と言っていたが、彼がお金持ちであるという根拠はいったい何なのだろうか。会っていない相手を簡単に「お金持ち」と信じてしまうのは、自分の恋人には、お金持ちであってほしい、お金持ちに求められたいというはるなの気持の表れのように思えるのだ。

 同番組出演者のハライチ・澤部佑は、「危ないです、はるなさん」と言っていたが、確かに、愛とカネを強く求めているように見える彼女は、悪い人からすれば騙しやすいタイプなのかもしれない。

 しかし、この「愛されたい、お金がほしい」という気持ちをはるなから取り去ってしまったら、彼女の個性が消えてしまうのではないかとも思う。はるなは芸能人としてだけではなく、飲食店を数店経営するなど、実業家としても成功を収めているが、これは「愛されたい、お金がほしい」という気持ちがプラスに働いた結果なのかもしれない。

 1億詐欺オトコの時は、実母のアドバイスにより、すぐ弁護士が介入して問題を解決し、台湾の金持ちオトコの時は、友人の指摘により、相手に「ロマンス詐欺って言われる」と直接疑問をぶつけたところ、逆ギレされて縁が切れたそうだ。本来なら、自分で詐欺に気づくのが望ましいが、はるなの場合は、第三者の意見を聞き、受け入れることで、難を逃れているのだ。

 本当に騙されて、危害を加えられたり、お金を盗られてしまった話は、テレビで大っぴらに話せないが、「騙されかけた話」であれば、番組を盛り上げるし、はるなにとってもラッキーだろう。彼女がバラエティ番組で、「危ないところだったよね~」と、また新たな「騙されかけた話」をする姿が、近いうちに見られるような気がしてならない。



仁科友里(ライター)

1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)、『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。

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最終更新:2023/12/14 21:00
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