『VIVANT』の林原めぐみは異彩を放っていた――「Yahoo!検索大賞2023」声優ランキングを考察
12月5日、Yahoo!JAPANが、2023年に前年と比べ検索数が急上昇した人物や作品、製品などをランキング形式で紹介する「Yahoo!検索大賞2023」を発表。声優部門では、宮野真守が1位に輝き、2位・林原めぐみ、3位・木村昴、4位・村瀬歩、5位・三石琴乃という結果だった。
1位の宮野は、4月期放送のテレビアニメ『鬼滅の刃』刀鍛冶の里編(フジテレビ系)で、主人公・竈門炭治郎(花江夏樹)たちの前に立ちはだかる強敵、上弦の鬼・童磨役を演じたほか、同月公開の映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』では、主人公・マリオの日本語吹き替えを担当。
また、NHK朝ドラ『らんまん』に主人公・槙野万太郎(神木隆之介)に大きな影響を与える高知の自由民権運動家・早川逸馬役で登場したり、1月期放送の『女神の教室〜リーガル青春白書〜』(フジテレビ系)や7月期の『転職の魔王様』(同)など連続ドラマに出演し、俳優としても活動。さらに、1月からはバラエティ番組『ぐるぐるナインティナイン』(日本テレビ系)の人気コーナー「グルメチキンレース・ゴチになります!」のレギュラーを務めるなど、多岐にわたって活躍している。
木村昴は『どうする家康』、三石琴乃は『Get Ready!』……声優の顔出しドラマ出演続く
今回の結果を受け、声優業界関係者は、「2月から放送されているアニメ『ひろがるスカイ!プリキュア』(テレビ朝日系)で、シリーズ初となるレギュラー戦士の男の子のプリキュア・キュアウイング役に抜てきされた村瀬以外は、ドラマやバラエティなど、本業以外にも露出の場を広げている」と分析する。
「3位の木村は多くのバラエティ番組出演はもちろん、NHK大河ドラマ『どうする家康』に出演したことで話題になりました。宮野と木村の2人は、“声優”という枠を超え、いちタレントとしてバラエティやドラマに出演しても、もはや違和感がない印象ですね。5位の三石も、1月期放送の連ドラ『Get Ready!』(TBS系)や6月放送の『世にも奇妙な物語’23 夏の特別編』(フジテレビ系)に出演したほか、来年放送のNHK大河『光る君へ』の時姫役に抜てきされたことで話題に。『Yahoo!』での検索数が多かったということは、声優ファン以外の一般層からも興味を持たれているということでしょうから、来年はより一層、世間に認知されていくと思いますよ」(前出・声優業界関係者)
『VIVANT』ドラムの“翻訳アプリ”の声を務めた林原めぐみ
なお、宮野や木村、三石のように“顔出し”での出演はしていない2位の林原は、「特に異彩を放っていた」とか。
「林原は今年大ヒットしたTBS日曜劇場『VIVANT』(7月期放送)の人気キャラクター・ドラムが使う“翻訳アプリ”の声を務めました。ドラムが人気になったのは、俳優・富栄ドラムの大きな体躯とチャーミングな笑顔に、林原のキュートな声が絶妙にマッチしたからではないでしょうか。林原ほどの人気と実力の持ち主でしたら、三石のように顔出し出演のオファーも多く来ているはずですが、彼女は声の仕事を粛々と続けている。今回の『VIVANT』での成功は、スキルがないのに縁があれば顔出しでドラマやバラエティに出演し、スベッた印象のある声優たちとの実力の差を強く感じます」(同)
果たして、林原は今後もドラマやバラエティでの顔出しは基本的にせず、“声”の演技にこだわっていくのか――来年の活躍ぶりも含めて注目だ。