北斗晶の「嫁は料理できない」発言に見る、長男との“精神的な距離”のあまりの近さ
だが、長男の結婚をきっかけに、なんだか変なカンジになってきている気がする。昨年6月放送の『しゃべくり007』(日本テレビ系)で北斗が明かした長男のプロポーズ秘話は、ちょっと怖かった。
北斗の長男・健之介さんが、交際中のプロレスラー・門倉凛にプロポーズすることになった。健之介さんは映画関係の仕事をしていることもあって、演出に凝り、プロポーズを映像に残したいと思っていた。
問題はここからだ。健之介さんは「自然の中みたいにした部屋の中でプロポーズしたい」というプランを立てていたが、その道具をIKEAまで買いに行ったのは北斗だったとのこと。同番組レギュラー陣から、健之介さんは「自分でやれよ」「何で家族巻き込むの?」とツッコまれていたが、私も同意見だ。それに、いくら自宅でプロポーズするからといって、母親にプロポーズを事前に申告する必要があるのだろうか。
北斗の準備は、これにとどまらない。門倉はあまり服装にこだわらないタイプだが、プロポーズを映像に残すこともあって、「そんな汚い格好でプロポーズされたらかわいそう」と思った北斗は、気を利かせて「食事に行くから、少しはマシな服を着ておいで」と声をかける。
門倉は指示通り、いつもよりきれいな格好をしてきたものの、北斗から見ると「カネのない大学生みたいな格好」。北斗はそれを見越して、「母ちゃん、優しいから、(門倉の)シャツとスカートだけは買っておいた」そうだ。
北斗の気配りをありがたく感じる人もいるのだろう。しかし、私には「なぜ門倉がかわいそうなのか」がいまいちわからなかった。北斗は門倉に食事に行くからいつもよりきれいな服を着ておいでと声をかけ、門倉はそれに従った。北斗から見れば気に入らなかったかもしれないが、門倉はその服がいいと思ったから着てきたわけで、「門倉がかわいそう」という話にはならないのではないか(それよりも、姑となる北斗が準備した部屋で、姑の買った服を着てプロポーズを受けるほうが、よっぽと「かわいそう」な気がしてしまう)。
北斗が「良かれ」と思ってやっていることは理解できるし、優しい人なのだと思う。けれど、プロポーズに関することは健之介さんが準備して、その後のことはカップル2人だけで話し合うべきで、北斗があれこれ気を回す必要はないように思えるのだ。