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タイで売れるボーイズグループとは?

BALLISTIK BOYZが「タイで売れる」理由とは? JO1や他グループにない強みを専門家が分析

2023/10/23 15:35
山麓園太郎(タイポップス探検家、ラジオDJ)

――これからタイ進出を狙う日本のアーティストに対して、何かアドバイスはありますか?

山麓 日本の音楽業界には、グローカルな視点で世界へもっと「今のJ-POP」を発信してほしいと思っています。今、日本のシティポップが世界中から注目を集めていますが、言ってしまえばこれは「遺産」。過去の音楽が掘り起こされているだけなので、新しい動きでもなんでもないわけです。対して、T-POPはタイドラマブームから派生した「今話題の新しいコンテンツ」なので、一歩先を行っているといえるでしょう。

 なので、これからタイに進出しようとしている日本のアーティストには、「エンタメ業界が盛り上がっているタイに勉強しに来ました」という姿勢でいてほしいなと思います。上から目線で「進出」するなら、それはちょっと違うかなと。そこを踏まえた時、LDHが「武者修行に行く」姿勢でタイに来たのは、海外進出の面で、ほかの大手芸能事務所よりは一歩リードしていますよね。

 日本のアーティストがアジア進出をする際、 国内で築き上げてきたビジネスモデルは全く通用しないかもしれません。でも、そこで新しいものが生まれれば、日本を含めアジアの音楽シーン全体が盛り上がり、結果として世界規模で注目される、いいきっかけになるはず。日本のボーイズグループのタイ進出を見ながら、その可能性に期待を寄せているところです。

※2022年8月11日公開の記事を再編集しています

山麓園太郎(タイポップス探検家、ラジオDJ)

タイポップス探検家、ラジオDJ。2012年、初のタイ旅行でCDをジャケ買いしてタイポップスにハマり、15年から地元愛知県のFM局でかけ始める。その際アーティスト本人に中学英語とGoogle翻訳を使って取材を始めたことをきっかけに、数多くのタイの音楽関係者と交流を持つ。18年にはタイの国民的スター・STAMPを「タイフェスティバル名古屋」のゲストとして個人で招聘。近年はTBSラジオ『アフター6ジャンクション』、日本テレビ系『スッキリ』出演やコラム執筆、CDの企画選曲等を通じてタイポップスを日本に紹介する活動を続けている。

STUDIO MUSHROOM IRON

最終更新:2023/11/27 12:11
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