来年以降はどうなるのか……

ヒロミ、なぜ『24時間テレビ』のランナーに抜てきされた? その思惑を関係者が暴露

2023/09/08 12:14
村上春虎(ライター)
ヒロミの写真
ヒロミ自身の株は上がったようだが……(C)サイゾーウーマン

 なにわ男子がメインパーソナリティーを務めた『24時間テレビ46』(日本テレビ系)。8月26~27日の2日間の全平均個人視聴率は6.6%(ビデオリサーチ調べ、関東/以下同)、世帯は11.3%だった。局内ではこの数字に「番組の先行きが不安」という声も聞かれる。

「個人では歴代25位(1997年以降27回中)、世帯は35位(46回中)タイと、明らかに“悪い”結果でした。原因としては、ジャニーズ事務所の創業者・ジャニー喜多川氏(2019年7月に死去)の性加害問題を中心に複合的な課題が考えられますが、やはり企画がマンネリすぎたのと、初のメインパーソナリティー・なにわ男子には、ファン以外に訴求力がなかったことも挙げられます。企画のマンネリは例年言われていることではあるものの、今年は前年のタイムテーブルそのままに、今回の企画を1つずつ埋めただけ。昨年、同番組で20年ぶりの復活と大々的に謳われた『夜もヒッパレ』が、今年も同時間帯に3時間放送されていたのも、新鮮味はなかったです」(業界関係者)

 今年の『24時間テレビ』は、日テレの人気バラエティ番組『世界の果てまでイッテQ!』チームが中心となって制作したというが、どのコーナー企画も付け焼刃感が否めなかったようだ。

「女性芸人と耳の不自由な子どもたちによるダンスも、『イッテQ!遠泳部』の琵琶湖横断も、レギュラー版の延長線上といった感じ。企画として安定感はありましたが、目新しさはなかった」(同)

 『イッテQ』チームだからこその弊害も見られたとのこと。同局『news zero』のメインアナウンサーを務める有働由美子アナは、国際NGO「プラン・インターナショナル・ジャパン」の活動を通じて、ウガンダの少女・アンジェラちゃんを支援しており、今回、ウガンダに向かい、5年ぶりに彼女と再会したが……。


「有働アナ本人としては真面目にやりたかったのでしょうが、9月1日放送の『うどうのらじお』(ニッポン放送)で語ったところによれば、冒頭からスタッフは彼女に『ウガンダに来たんだ~!』というダジャレを要求。有働アナは『24時間テレビは、これじゃないと思う』と反論するも、スタッフから『いや、そういう感じで始めます』と言われ、仕方なくこのあいさつから始めたそうです。また、ポップな仕上がりとなったVTRが、番組終盤にオンエアされることに対しても、事前に何回も『締めのVTRは違う』と苦情を入れていたといいます」(同)

チャリティランナーにヒロミが抜擢された背景

 また、チャリティランナーは基本的に、何かしら“走るための大義名分”が掲げられる。しかし今年のヒロミは「58歳の自分がどこまでできるか挑戦してみたかった」というごく個人的な理由しかなく、しかも、そこまで高齢でもないことから、感動という点で物足りなさが残ったように思う。

 そもそもどうしてヒロミが選ばれたのだろうか。

「『ザ!鉄腕!DASH!!』のTOKIO城島茂(2014年)、『笑点』の林家たい平(16年)など、これまで日テレ人気番組の出演者がランナーになるケースは少なくなく、『有吉ゼミ』の“八王子リフォーム”で大活躍中のヒロミが抜てきされたのも、確かに不自然ではありません。しかし、真の狙いは、コメンテーターを務める情報番組『DayDay.』の視聴率低迷を打開することだったのではないでしょうか。マラソンから一夜明けた翌朝の『DayDay.』では、その映像をふんだんに使って大特集を組んでいましたから」(同)

 来年以降も『24時間テレビ』が放送されるのかは定かではないが、やるのであればマンネリを打破するべく、番組内容を大々的に刷新する必要があるだろう。




村上春虎(ライター)

村上春虎(ライター)

1976年生まれ。バラエティ番組や情報番組などテレビ番組の制作に携わる傍ら、現場で見聞きした情報やリサーチしたネタをネット記事で放出する。

最終更新:2023/09/08 12:14
有働アナ、内心めちゃくちゃ怒ってそう