夏ドラマの視聴率&本当の評判

松岡茉優『最高の教師』は、“視聴率35%超え”大ヒット学園ドラマのオマージュか?

2023/07/26 15:55
仲宗根由紀子(エンタメライター)
「第71回カンヌ国際映画祭」松岡茉優の画像
Getty Images

 松岡茉優が主演を務める連続ドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』(日本テレビ系/以下、『最高の教師』)に対し、過去の大ヒットドラマに「似ている」という指摘が相次いでいる。

 同ドラマは、2019年1月期の菅田将暉主演『3年A組 -今から皆さんは、人質です-』を手掛けたプロデューサーと監督による完全オリジナル作品。卒業式の日、担任クラスの生徒の誰かに殺害された高校教師・九条里奈(松岡)が、1年前にタイムスリップし、「30人の容疑者」を再教育する物語だ。

※以下、『最高の教師』第2話のネタバレを含みます。

 7月22日放送の第2話では、生徒である瓜生陽介(山時聡真)と向坂俊二(浅野竣哉)が、学級裁判の様子を収めた動画ファイルを奪うため、里奈を襲うも失敗。2人は覆面を被っていたが、里奈は身長から犯人を特定する。

 1回目の人生で、陽介は母・梓(中島亜梨沙)の借金が原因で、卒業前に転校することを知っている里奈は、「家庭訪問」と称して、陽介宅に上がり込む。すると、貧しいはずのアパートに、高級化粧品などが置かれていることに気づく。


 数日後、陽介は梓に、学校の友達と「一緒に卒業したい」と告げ、前借りしたバイト代を渡すが、梓は借金返済ではなく、自分の欲のために使うと言い出す。

 そんな梓に陽介が絶望していると、里奈とともに現れた向坂が、陽介と一緒に卒業させてほしいと懇願。陽介もこれまでの行いを許さないと本音をぶつけ、梓は謝罪したのだった――。

『最高の教師』が『GTO』に似ているといわれるワケ

 この放送後、過去に放送された学園ドラマ『GTO』(フジテレビ系)に「似ている」と指摘するネットユーザーが続出。「令和版『GTO』だ!」「理性的な『GTO』って感じ。オマージュしてる?」「『最高の教師』って、つまりグレートティーチャーじゃん」という声が飛び交った。

 『GTO』は1998年7月期に反町隆史が主演を務め、最終回が世帯平均視聴率35.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録するなど大ヒット。2012年と14年には、EXILE・AKIRAが主演を務めるリメーク版も放送された。

「『最高の教師』第2話で、里奈は陽介の家に強引に上がり込んだり、自分の親友・早乙女智美(森田望智)が営む居酒屋で陽介をアルバイトをさせたりと、型破りな方法で問題を解決しようと奮闘。そんな姿に、『GTO』の主人公・鬼塚英吉を思い出した人も多かったようです。ちなみに、松岡は14年版『GTO』に生徒役で出演。高校2年で妊娠して出産を決意する、という物語のキーパーソンを演じました」(テレビ誌記者)


『最高の教師』第2話で視聴率ダウンも、今後上昇の可能性?

 さらに、『最高の教師』の第2話で、母親に本音をぶちまけた陽介に対して、里奈が問いかけた「言いたいことはきちんと言えましたか?」というセリフに「POISONじゃん!」と反応するネットユーザーも見られる。

 反町が歌う『GTO』(98年版)の主題歌「POISON ~言いたい事も言えないこんな世の中は~」のサビは、「言いたい事も言えないこんな世の中じゃ」だが、確かに里奈のセリフと通ずるところはあるだろう。

 そんな『最高の教師』の第2話は、世帯平均視聴率5.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録。前回の6.5%から0.7ポイントダウンしてしまった。

「同作の前身ともいえる『3年A組 -今から皆さんは、人質です-』は、放送当時、口コミで評判が広がり、第5話以降で視聴率が右肩上がりに。最終回では自己最高となる15.4%を叩き出しました。『最高の教師』は、今のところ数字面では振るっていないものの、『令和版GTO』という評判が広がれば、新たな視聴者が取り込めるかもしれません」(同)

 果たして次回以降も『GTO』を彷彿とさせる展開はあるのだろうか。『最高の教師』から目が離せない。

仲宗根由紀子(エンタメライター)

仲宗根由紀子(エンタメライター)

芸能誌の編集を経て、現在は国内・国外ドラマレビューを中心に執筆するライター。人気俳優のインタビュー経験多数。

最終更新:2023/07/26 15:55
『金八先生』復活しないかな~