渡辺謙、杏と共演した『マツコ会議』に感じた“自分が傷つける側”である意識の欠如
そんな渡辺、7月8日放送の『マツコ会議』(日本テレビ系)に出演し、娘である女優・杏と中継で共演していた。
杏はお子さんやペットの犬と共にフランス・パリに移住しているが、渡辺は自身のアメリカ暮らしを振り返りながら、海外生活のいい点として「例えば、日本で目に入る情報を100とするじゃないですか。外国に行っていると、自分でその情報を選べるんですよね」「半分くらいいらない情報で、もっと自分のこうやりたいことにシンプルに生きられるっていう感じ」と語っていた。
杏といえば、20年に俳優である元夫・東出昌大の不倫が「文春」に報じられ、後に離婚している。不倫という事実だけでもイメージが悪いのに、東出は“帰宅後すぐに食事ができていないと不機嫌になり、外に食事に行ってしまう”“家事や子育てをしない”などのモラハラ的な態度を取っていたという。また、杏の妊娠中に不倫をしていたこと、不倫相手である女優・唐田えりかがSNSで“匂わせ”行為をしていたことも明らかとなった。このように、東出の不倫騒動は女性の嫌がる要素がてんこもりだったため、報道は過熱を極めた。
杏のお子さんたちが成長し、ネットを見る年齢になれば、お父さんに関する記事を見てしまう可能性は高いだけに、いらない情報から逃れるためにも海外に行くという渡辺の考え方は「名案」といえるだろう。が、その一方で、渡辺のヒトゴトのような言い方が気になる。東出だけでなく、渡辺も女性関係で世間を騒がせた記事がネットにわんさか残っていて、杏のお子さんたちが日本にいた場合、それらを見てしまう可能性がないとはいえないだろう。
しかし、渡辺は自分自身が娘の杏を、そしてお孫さんたちを傷つける側の人である意識に欠けているように思えてならないのだ。不倫をしたのなら、何を書かれても我慢すべきということではないが、不倫をしなければ記事にもならない、愛する家族を傷つけることもないというシンプルな図式が、どうもこの人は理解できないのではないかと感じてしまう。
前回、この連載で取り上げた石田純一も、その言動から「俺は悪くない」という信念のようなものを感じるが、渡辺も同じタイプのように思えてならない。それが、マスコミや世間になぜか叩かれないこと、妙にタイミングに恵まれていることが重なって、さらに渡辺を調子づかせてしまっている気がする。
若いうちはそれでもよかったかもしれないが、石田も渡辺も還暦を超えている。若い妻に愛想を尽かされないように、そろそろ本当に落ち着いていただきたいものだ。