コラム
仁科友里「女のための有名人深読み週報」

ベッキーはいつ許されるのか? 過去の不倫イジリに笑顔で応じる彼女に思うこと

2023/05/11 21:00
仁科友里(ライター)

私たちの心のどこかを刺激する有名人たちの発言――ライター・仁科友里がその“言葉”を深掘りします。

あの芸能スキャンダル史に残る大炎上から7年(C)サイゾーウーマン

<今回の有名人>
「無理もしていない」ベッキー
『ぽかぽか』(5月10日、フジテレビ系)

 5月10日放送の『ぽかぽか』(フジテレビ系)にゲスト出演したベッキー。2019年に結婚し、現在2児の母である彼女は、今年3月で39歳になったという。

 ベッキーは番組で、昔は“無理していた”というエピソードを披露。 スケジュールがハードすぎて疲れているにもかかわらず、「玄関開けたら、ベッキー」と、自分に“元気な私をキープすること” を課していたと明かした。

 ベッキーいわく、「14歳でデビューして、いつも元気だね、偉いねって言われたことによって、元気でいることが正しいことなんだって思っちゃって」とのこと。当時は「でも、無理もしていない」という認識で、「今考えると頑張ってはいたかな」と振り返っていた。

 芸歴が長いため、“昔の自分”を振り返ることもネタの一つにはなるだろう。でも、気の毒だなぁと思ったのが、いまだに他人から“過去のネガティブな出来事”を突かれる ことだ。

 ベッキーは自分の性格を「暗くはないけど、傷つきやすい」と 分析。「夫にもこんな傷つきやすいと思わなかった、こんなネガティブだと思わなかった」と言われるそうだ。それを受け、番組MCの一人であるハライチ・岩井勇気は、「あの時からですか? 昔からですか?」と聞き返す。「あの時」とは、明言されていないものの、ベッキーの不倫騒動を指すのだろう。昔のことを蒸し返されたベッキーは「全然大丈夫だし、みんなも気を使わないで」と観覧客に呼びかけ、笑いに変えてみせた。

 ベッキーはあえて明るく、過去のネガティブな出来事に触れる ことで、世間に“タブーのないベッキー”を印象付けたかったのかもしれないし、岩井も事前の打ち合わせでベッキーサイドに 「不倫の話に触れてもいい」と確認を取っていたのかもしれない。

 が、生放送のどさくさに紛れて、岩井が過去の話を蒸し返したのだとしたら、ベッキーが気の毒だなと思ってしまう。彼女の不倫が「週刊文春」(文藝春秋)に掲載されたのは2016年と7年も前の話だ。もちろん褒められた話ではないものの、社会的な制裁も受けたし、今は結婚して、夫とお子さんと共に新しい人生を歩んでいる。一体いつになったら、彼女は“許される”のだろうか。

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