男性アイドル
[ジャニーズツッコミ道場]

7 MEN 侍・中村嶺亜が歩み続けた「不憫」の歴史――「Jr.大賞」第1位に思うこと

2023/04/01 18:00
太田サトル(ライター、アイドルウォッチャー)

 嶺亜の「不憫」は、まだまだ続く。彼の特技はスケボーで、ステージやテレビ番組などで難易度の高い技を披露することもあった。しかし、ジャニー(喜多川)さんが大好きなだったのは、スケボーじゃなくて、そう、ローラースケート。光GENJI、Kis-My-Ft2、HiHi Jets、そしてGo!Go!kids……綿々と続くローラースケートジャニーズの歴史を振り返ると、スケボーは微妙に異端であり(SMAPの前身・スケートボーイズもいたにはいたが)、ジャニーさんのアンテナには引っかからなかったのかもしれない。

 そして18年、最年長メンバーとして嶺亜が軸となるユニット「7 MEN 侍」がついに結成される。中村嶺亜、逆転のターンが来るか!? と思ったものの、同ユニットのメインは、バンド活動だったのだ。

 もちろん、バンドはかっこいい。ジャニーズでは、過去に男闘呼組、TOKIOなど、バンドスタイルメインで大活躍したグループは存在する。特にTOKIOが事務所を独立した今、7 MEN 侍は貴重な存在なのだが、ダンス歌唱が中心というイメージの強いジャニーズ事務所内では、やっぱりちょっと異端であり、そんなところも不憫に感じてしまうのだ。

 さらに20年には、同グループの佐々木大光も出演した初主演舞台『SUPERHEROISM(スーパーヒーローイズム)』が開幕。しかし、新型コロナウイルスが猛威を振るう中、初回公演のみで以降が中止になるという、“コロナ不憫”にも見舞われてしまった(21年に再演、全公演完走)。

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