PTA活動を欠席しまくるワーママと、負担大の専業主婦――仲良しのママ友関係に亀裂が入ったワケ
こうして、文化委員の最初の集まりに参加した美沙子さん。そこでは、広報誌担当とベルマーク担当のグループ分けがあったそうだ。
「意外とベルマークを希望するママさんが多くて、じゃんけんになりました。みんな楽そうだと思ったんでしょうね。ただ話を聞いていると、結構、忙しい係であることがわかったんです。なんでも、前年度は新型コロナがはやっていたため、なかなか保護者が集まる機会を持てず、集計が終わっていないベルマークが何袋分もあるそう。定期的に集まってベルマークを集計し、集めたベルマークで交換する商品を選ぶなど、思っていたより活動に時間が取られるみたいでした」
美沙子さんのママ友・有希奈さん(仮名・39歳)も文化委員のメンバーだったという。
「有希奈さんは2回目の文化委員で、周りからの推薦を受け、委員長を務めることになりました。彼女はPTA活動に慣れているし、専業主婦で時間にも余裕がある。しかも、子どもが中学受験をする予定もなかったので、適任だと感じたんです。私は有希奈さんと仲がいいのもあって、事前に『仕事と娘の受験で忙しいから、あまり活動に参加できない』と伝えていました」
美沙子さんいわく、会社に無理を言って時短勤務にしてもらっている立場だけに、PTAの活動のために仕事を休むことには抵抗があったという。
「最初の顔合わせは土曜だったので、参加しました。でも活動自体は平日の昼間で、主に学校の授業が終わった午後3~6時。その時間、仕事を中抜けするのは無理なんですよ。それに娘の塾の送りもありますしね。委員活動の連絡は、基本的にLINEで行われているので、集まりがある日に『今日はいけません』と一通送り、参加を断っていました」
PTA活動は任意であり、参加は義務ではない。そのため、必ず出席するママと、欠席が当たり前になっているママが出てきたという。
「ベルマーク集計の際、私同様、仕事を理由にして毎回のように参加を断るママもいました。そうすると、どうしても専業主婦のママさんが主体となって活動する形になっていったんです」