木村拓哉『レジェンド&バタフライ』初登場首位も辛辣な評価――映画館動員ランキング
木村拓哉が主演を務める時代劇エンタテインメント大作『レジェンド&バタフライ』が、全国の映画館動員ランキング(興行通信社調べ、1月27日~2月2日)で1位を獲得した。
同作は、『るろうに剣心』シリーズの大友啓史監督がメガホンを取り、戦国武将の織田信長の壮絶な人生を、濃姫との関係を軸に描き出す超大型時代劇。濃姫役を綾瀬はるか、濃姫の侍従・福富平太郎貞家役を伊藤英明、濃姫の筆頭侍女・各務野役を中谷美紀がそれぞれ演じている。織田信長という鉄板の題材に加え、木村と綾瀬はじめ豪華キャスティングも話題で、興収もすでに10億円に到達している。
一方で、純粋に“歴史もの”として同作を見た人からは辛辣な意見も出ており、ネット上では「見に行くと後悔する」といった感想も。一部報道では興収目標が50億円との情報も入っているが、どこまで数字を伸ばせるかに注目だ。
公開67日を迎えた『THE FIRST SLAM DUNK』は2位にランクイン。『レジェンド&バタフライ』に首位こそ譲ったが、興収100億円、累計動員数はすでに687万人に達し、まだまだ人気を維持している。3位の『すずめの戸締まり』、4位の『ONE PIECE FILM RED』と共に、今後も上位にしぶとく名を連ねそうだ。
5位は韓国のボーイズグループ・BTSが、昨年10月に釜山で行ったコンサートを収録した『BTS:Yet To Come in Cinemas』が入った。同作は14台のシネマティック専用カメラで撮影されたコンサート映像に加え、生中継時にはなかったメンバーの接近ショットなどを収録。BTSファンにはたまらない内容だろう。
浅見理都氏の同名コミックを実写化した竹内豊、黒木華主演の『映画 イチケイのカラス』は6位。同作は公開24日間で動員69万人、興収8億9081万円を突破。なお、『エヴァンゲリオン』シリーズなどで知られる庵野秀明監督が友情出演していることも話題になっている。
7位には人気少女漫画家・岩本ナオ氏の同名コミックをマッドハウス制作でアニメ映画化した『金の国 水の国』が入った。同作は激しく敵対する隣同士の2つの国を舞台に、それぞれの国の思惑に巻き込まれ、偽りの夫婦を演じることになった男女が、両国の戦争を回避しようと奔走するハートフル・ファンタジー・ラブストーリー。賀来賢人と浜辺美波が声優を務めており、SNS上では「2人とも声の演技がうまい」「ハマり役」といった称賛が目立つ。
ジェームズ・キャメロン監督の最新作『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』は8位と前週5位からランクダウン。公開52日間で動員222万人、興収40億円と、数字だけを見ると悪くはないが、世界での興収が2月5日(米国時間)午前の時点で15億3,800万ドルを記録し、『タイタニック』を上回る歴代3位のヒットとなっている。日本国内での興行はやや物足りない結果といえる。
9位には二宮和也主演の『ラーゲリより愛を込めて』が入った。2月5日時点で興収は22億6688万円を記録しており、最終興収25億も視野に入っているよう。今週はランクインしなかったが、『Dr.コトー診療所』も52日間で動員179万人、興収23億を記録しており、アニメ全盛の時代であることを考えると、邦画の実写作品も健闘しているようだ。
10位にはS・S・ラージャマウリ監督がインド映画史上最高の製作費を投じて撮り上げたアクション・アドベンチャー超大作『RRR』がランクイン。同作は英国植民地時代のインドを舞台に、それぞれ大きな使命を負う2人の男が出会い、深い友情と過酷な宿命の狭間で繰り広げる“葛藤”と“闘争”の行方を描き出す。同作のヒットをきっかけに、国内でインド映画を見られる機会が増えることにも期待したい。
【全国映画動員ランキングトップ10(1月27日~2月2日 、興行通信社調べ)】
1位 レジェンド&バタフライ
2位 THE FIRST SLAM DUNK
3位 すずめの戸締まり
4位 ONE PIECE FILM RED
5位 BTS:Yet To Come in Cinemas
6位 映画 イチケイのカラス
7位 金の国 水の国
8位 アバター:ウェイ・オブ・ウォーター
9位 ラーゲリより愛を込めて
10位 RRR
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