コラム
「元極妻」芳子姐さんのつぶやき151

「ルフィ」グループの死刑判決はあり得る! 元極妻が断言するワケ

2023/02/12 17:00
待田芳子(作家)
工藤會の控訴審初公判が開かれる福岡高等裁判所 (C)サイゾーウーマン

今は亡き某指定組織の三次団体幹部の妻だった、待田芳子姐さんが語る極妻の暮らし、ヤクザの実態――。

「ルフィ」グループの死刑判決はアリ

 2月9日早朝、特殊詐欺事件に絡む窃盗容疑で、指示役「ルフィ」らのグループの主要メンバー4人のうち、残っていた2人の容疑者がフィリピンから帰国しましたね。

 報道によると、このグループによる被害総額は60億円以上で、1月に狛江市で90歳女性が殺害された強盗殺人事件への関与も疑われているようです。

 デジタル時代ならではの犯罪といえますが、今後の捜査はどうなりますかね。グループはロシアが開発した内容を解析しにくいメッセンジャーアプリ「テレグラム」をメインに使っていたといわれ、「フィリピンからの殺人指示の立証は難しい」という見方もあるようです。

 私は、「ルフィ」グループの死刑判決はアリと思います。今まで証拠がなくても「推認」だけで有罪判決を受けている例は結構ありますからね。わかりやすいのが工藤會のトップの裁判です。すべて状況証拠と推認だけで死刑までいってしまいました。いわば「福岡県警方式」です。もともとは警察庁の指示でしょうが、「とにかく暴力団は悪いから、証拠なんかなくても有罪でいく」という論理なのでしょう。

 一昨年の工藤會の判決については、慎重な意見も出ています。例えば、南山大学の丸山雅夫先生は、東海テレビのインタビューに対して「(推認のみの判決は)今後、警察・検察の追い風になる判決」「やみくもに暴力団つぶしに走れるかというと、組織犯罪処罰法のような法律の要件にあてはまらないと立件できませんので、慎重に運用していかなければいけない」と解説されています。

 こうした分析は、もっと重視されてほしいですね。

 ちなみに工藤會トップの2人の控訴審の初公判は9月13日に決まったようで、こちらも注目しています。まだ真冬なのに秋の話題です。

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