コラム
仁科友里「女のための有名人深読み週報」
フワちゃん、KARAを3時間待たせた“遅刻癖”こそ、仕事が途切れない理由である
2023/01/19 21:00
テレビに出だした頃のフワちゃんは、大御所を前にしてもタメ口でいくキャラで売っていたが、これは他人に迷惑をかけたり、嫌な思いをさせかねない 。どういうことかというと、タメ口をきかれた大御所がちょっとでもムッとした顔をしたとする。大御所の反応は、「礼儀」をベースに考えるとおかしなことではないが、視聴者の中には「タメ口をきかれたくらいでムッとするなんて大人げない」「威張っている」と見る人もいるだろう。
大御所がタメ口大歓迎のスタンスでないとフワちゃんの芸は成立しないわけで、これは相手にとって負担や迷惑をかけることにつながりかねず、長続きしない芸風なのだ。
しかし、遅刻は違う。悪いのは明らかにフワちゃんだから、周囲も批判しやすいし、タメ口のように他人のイメージを下げる心配はない。もちろん、現場に迷惑をかけただろうが、「フワちゃんが遅刻した」こと自体がコンテンツとなり得るし、ネットニュースになる可能性も生じることを考えると、番組に貢献しているし、共演者にとってもプラスになる といえるのではないか。
ネット民は叩く人を常に探しているから、このニュースに食いつき、その結果、フワちゃんは「注目を集める人」としての地位を固めることができるのだろう。私にとってフワちゃんは「ちょうどいい問題を起こす人」のように思えるのだ。
常習的に遅刻する人はあまりいないので、 ほかのタレントと競合しないのもキャラとしていいのではないか。しかし、そうはいっても度が過ぎると、仕事にも悪影響を及ぼすことは想像に難くない。フワちゃんには、今後も「ちょうどよい遅刻」をしてほしいものだ。
最終更新:2023/01/19 21:00