元女囚が明かす「ムショのお正月」――パンで作ったサイコロで「チンチロリン」
編集者さんから「お正月休みにいかがですか?」と映像作品をいくつか紹介されましたが、映画『ビューティフル・ボーイ』(2018年、フェリックス・ヴァン・フルーニンゲン監督)しか見られませんでした。この映画はクスリ(違法薬物)に溺れる息子さんと、寄り添うお父さんや家族の実話やそうです。
お父さんはジャーナリスト、息子さんは脚本家で、2人の手記が基になってるんですね。息子さんの本は英語版のみですが、もともと勉強もスポーツもできたのに、11歳からお酒を呑み、大麻からコカイン、MDMA、覚醒剤、ヘロインとどんどん手を出していきます。お父さんは心配して、ゲキドしながらも依存症治療センターを7つもハシゴして、13回の入院にも付き添っています。
お2人ともイケメンすぎて話が入ってこないところもありますが、息子さんが何回クスリに手を出しても、「すべてを超えて愛してる」とパパが抱きしめるのは涙が出ますよ。
ただ「8年をかけてドラッグ依存を克服」ちゅうのは、ちょっと違いますかね。いったん依存症になったら、「死ぬまで依存症」で、「克服」はできません。瑠美もですが、「今この瞬間はクスリに手を出してないだけ」の状態で、この状態を死ぬまで続けていくわけです。これが依存症のコワイところなのです。
あと、見てないのですが、アメリカのリアリティ番組『刑務所1日体験』シリーズも気になりますね。窃盗やクスリなどの事件を起こした未成年を凶悪犯罪者のいる刑務所に収容して、刑務所の怖さを体験させる番組やそうで、10年以上続いているそうです。
ドッキリみたいなやつで、事前に刑務官と懲役(受刑者)には撮影の趣旨を説明していて、「ケガをさせなければめっちゃ脅かしてよし」と言っているそうです。おっさんたちは張り切って子どもたちを脅かしてますが、事故も起きていないとか。
最初は威勢のいい子どもたちも、刑務官や懲役から怒鳴られて、震え上がるそうです。悪趣味といえばそうですが、アメリカらしいですよね。いつか見ときます。