コラム
“噂の女”神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第631回】

中居正広の病状、ディープな「女性セブン」と薄っぺらい美談しか書けない「女性自身」の差

2022/12/20 21:00
神林広恵(ライター)

 このルポは大変興味深い。新興宗教にカモにされているのは、多くが女性であること、その背景には、日本社会や企業の中で厳然と存在する男女格差、男女差別、女性の孤立、そして出産育児など家事を一方的に強いられる風土が現存すること、そして、これらが女性たちがカルトに取り込まれる要因だと指摘されていく。中でも旧統一教会元信者で脱会支援を続ける竹迫之氏のコメントは興味深い。

「日本の男性は会社とのつながりが深く、妻とろくに会話をしない人が多い。当然、夫婦仲は冷え切り、孤独を深めた妻は信仰に癒しを求めます。誤解を恐れずたとえれば、夫は男尊女卑の日本企業という宗教団体に入っていて、そこで置いてけぼりをくらった妻が別のカルトに入信するようなもの」

 少々昭和チックな認識かなとも思えるが、面白い喩えだろう。氷川&タッキー記事と“信仰宗教と女性”ルポ。続けて読むと興味深い。おすすめしたい。

佐藤健と広末涼子の不倫熱愛報道をなかったことにする「女性セブン」

 佐藤健が家族ぐるみで交際する千鳥のノブの自宅で、W杯日本対クロアチア戦を観戦したらしい。美女2人と。それだけの記事なのだが、こんな一文に違和感を抱いた。

「かつてプライベートでは、前田敦子(31才)、吉岡里帆(29才)ら女優との恋が噂された佐藤だが、決定的な熱愛報道には至らなかった」

 いやいや、何をおっしゃる「女性セブン」さま! 今から8年ほど前、佐藤は広末涼子との不倫熱愛を報じられたのではなかったのか。佐藤のマンションにピンヒール姿で向かい、一夜を過ごす広末、そして芸能人御用達の密室岩盤浴でデートもする――。そんな決定的な熱愛報道を写真付きで報じたのは「セブン」さまではなかったのか。なのに、なぜこんな記述を? 何か深い理由でもあるのだろうか――。

神林広恵(ライター)

伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」(噂の真相)の元デスク。著書に『噂の女』(幻冬舎)、共著に"『日本を脅かす! 原発の深い闇』『木嶋佳苗 法廷証言』(共に宝島SUGOI文庫)などがある。

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最終更新:2022/12/20 21:00
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