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Netflix『ハリー&メ―ガン』の宣伝にはならず?

ヘンリー王子&メーガン夫人、ロバート・F・ケネディ人権賞受賞で掘り起こされた、過去の差別発言

2022/12/09 20:38
堀川樹里(ライター)
王室批判を続け非難を浴びているヘンリー王子夫妻(写真/Getty Imagesより)

 12月6日夜、ヘンリー王子とメーガン夫人がロバート・F・ケネディ元米司法長官の人権団体が主催する『リップル・オブ・ホープ・アワード・ガラ』に出席。「王室の構造的な人種差別」を勇敢に告発し、「メンタルヘルスについて」積極的に発言を行い、世界に変化を起こしたとして「希望のさざなみ賞」が授与された。豪華なルイ・ヴィトンのオートクチュールドレスを着て現れたメーガン夫人は、トークセッションでシニアロイヤル(英国王室の主要王族)時代に自殺願望があったことをあらためて語り、ヘンリー王子は自分たちがストーリーをシェアするのは人々を癒やすためだと熱く語った。

 2人はプライベートジェットでガラが開催されるニューヨークを訪問。雨が降る中、SUVで会場に到着した際には、王子が先に降りて夫人が濡れないように後ろから傘を差すという紳士っぷりを発揮。メーガン夫人ははじけるような笑顔で先陣を切ってレッドカーペットを踏み、うれしそうに彼らを迎えた団体の会長ケリー・ケネディとスリーショット写真を撮影した。

 Netflixのドキュメンタリー『ハリー&メ―ガン』の配信開始2日前ということもあり、集まった記者の中には「王室を破壊する気分がいかがですか?」「家族より金のほうが大事ですか」などと野次を飛ばす者もいたが、ヘンリー王子は「質問が多いね」とスルー。純白のオフショルダーのドレスに、ダイアナ元妃から受け継いだ大粒のアクアマリンの指輪をはめていたメーガン夫人も、笑顔を振りまき、受け流していた。

 なお、ガラでロバート・F・ケネディの娘であるケリー会長とトークをしたヘンリー王子は、自分たちの活動は「これが始まり」とし、メーガン夫人は積極的に語ってきた自身のメンタルヘルスについて「消えてしまいたい……という気持ちになるのは、あなただけではないとわかってほしくて」と説明。自身の経験を積極的に語ることによって、いま死にたいと思っている人たちの希望になりたいとも熱弁した。

 対してヘンリー王子も、「地球上の99%の人は、なんらかのトラウマや喪失感、痛みを抱えている」「2020年以降、増え続けている」と危機感を示し、「我々が自分たちのストーリーをシェアすることで、そんな人々を癒やせるのだ」と自論を展開。

「希望のさざなみ賞」を受賞したことで世界中から注目され、ガラの知名度を大きく上げたヘンリー王子夫妻だが、一部からは「イランの女性人権活動家たちや、ウイグル人の人権活動家たちなど、命を懸けて必死に活動している人たちを抑えて受賞するのはいかがなものか」と、彼らの受賞を疑問視する声も上がっている。

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