コラム
“中学受験”に見る親と子の姿
娘の中学受験で「入学金振り込みミス」――デジタルに不慣れな母の“血の気が引いた”瞬間
2022/12/10 16:00
しかも真希さんは、当時クレジットカードも持っていなかったという。彼女の実家は昔ながらの商売をしており、今でも現金第一主義のため、「これまで必要なかった」そうだが、中学受験においてそれは通用しない。
「受験料の支払いがクレジットカード決済だったので、慌てて申し込みました。実際にカードが届くまで、締め切りに間に合わなかったらどうしよう……とずっと気を揉んでいましたね。さらに、受験票も自宅のプリンターで印刷が必要と聞き、焦ってしまって……。普通の人には何てことないかもしれませんが、私にとってはとんでもないハードルだったんです。『これで受験に失敗したら、私のせいだ!』ってくらい追い詰められていました」
インターネット出願の学校の一般的な流れは次の通り。まず出願サイトにアクセス。次にID(メールアドレス)登録をして、志願者の顔写真データをアップロードしたら、志願者情報を入力し、出願する試験の選択を行う。
また、受験料の納入は、学校窓口では受け付けていないため、クレジットカードで決済。その後、支払い完了メールが届くので、出願サイトのマイページから受験票・写真提出票などを印刷する。
英検の合格証明書の写しなど、書類を送る必要があるならば、マイページから印刷した書類送付ラベルを決まったサイズの送付用封筒に貼付し、期限までに簡易書留にて郵送しなければならない。
確かに真希さんのようなデジタルに不慣れな人は、出願だけでも相当苦戦することだろう。