コラム
“中学受験”に見る親と子の姿
娘の中学受験で「入学金振り込みミス」――デジタルに不慣れな母の“血の気が引いた”瞬間
2022/12/10 16:00
シングルマザーの真希さん(仮名)は、実家の援助を受けて、一人娘である茉莉香ちゃん(仮名)を中高一貫校に通わせることに決めた。
当初から楽しそうに塾へ通い、心から「行きたい」と思える中学に出会うこともできたという茉莉香ちゃん。小6になると、実力もそれなりにつき、あとは受験を無事に済ませるのみという段階であったらしい。
ところが、真希さんには気がかりなことがあった。それは、彼女自身がインターネットに疎いこと。スマホもパソコンも持っていないどころか、まともに触ったこともなかったという。
しかし、きょうび、私立中高一貫校はデジタル化が進んでいるため、説明会予約も願書提出も合格発表もネット経由という学校は多い。
この事実に慌てた真希さんは、スマホとパソコンを購入。説明会の予約をしようとトライしたが、コロナ禍での開催なので人数制限があり、ログインした途端に即満席という有様で、人知れず心が折れる日々を過ごしていたそうだ。
「そんなわけで、説明会もほとんど、どこにも行けなかったんです。しかも今ってインターネット出願が主流なんですよね……。塾からは、『入力ミスがあると受験できなくなる可能性がある』と聞かされ、本当に緊張しました」