【薬剤師監修】放置しちゃダメ! 耳の病気のリスクが高くなる「ドロドロ鼻水」とは?
風邪をひいて、急性副鼻腔炎になってしまうことはよくあります。早めに受診して抗生剤を飲むなどの対応をすると、多くの場合は早くよくなるでしょう。
しかし、放置したり、症状を繰り返したりして、長引いてしまうと、慢性副鼻腔炎になってしまいます。慢性副鼻腔炎になると、急性副鼻腔炎とは違う種類の抗生剤を長期間飲むこともあり、それでも治らない場合には手術をしなければなりません。
また、放置してしまうと、副鼻腔炎が原因で中耳炎や目の合併症、ひどい場合には脳の合併症につながることもあります。そうならないためにも、副鼻腔炎は慢性化させないことが大切です。
風邪がなかなか治らなかったり、ドロドロの鼻水が続いていたりするなどの症状があれば、早めに受診しましょう。
3.副鼻腔炎の予防方法
副鼻腔炎を予防するには、鼻づまりや鼻水の症状を軽視せずにきちんと対処することが大切です。以下に示す予防方法を普段から心がけ、対策を行いましょう。
3‐1.鼻のかみ方に気をつける
鼻を力任せに強くかむ人は、片方ずつやさしくかむようにしましょう。力任せにかむと、鼻の中が傷ついたり、出血しやすくなるので中耳炎の原因になります。また、両方の鼻を一度にかむと、ウイルスや細菌が奥に押し込まれて副鼻腔炎になることも。
3‐2.風邪をひいたら無理しない
風邪をひいたら、まずは十分な休養と睡眠をとることが大切です。無理をして風邪をこじらせると、抵抗力も落ち、副鼻腔炎になりやすくなります。
3‐3.虫歯を放置しない
副鼻腔炎は、まれに虫歯や歯周病が原因で起こる場合もあります。これは、歯の根元にある副鼻腔に炎症が伝わってしまうからです。そのため、虫歯は放置せずにしっかり治療しておきましょう。
3‐4.普段の食事から糖分をとりすぎない
副鼻腔炎には、「ヒスタミン」という物質も関わっていると考えられています。ヒスタミンでリンパの流れや血流が悪くなり、鼻の粘膜の抵抗力が低下することが原因です。糖分の過剰摂取がヒスタミンの産生につながるので、日常の食事では糖分の摂取量に注意しましょう。