コラム
仁科友里「女のための有名人深読み週報」
石橋貴明の「若い子とがんがんセックス」宣言に“老い”を指摘――「新しい大御所」研ナオコの秀逸さ
2022/12/01 21:00
ちなみに研は、相談だってお手の物だ。独身の石橋がEXITの兼近に合コンに誘われた話をすると、研は「行ってきたほうがいいよ。若い子と触れ合うのはとってもいい」と参加を勧めた。しかし、石橋が「がんがんやってきます、セックス」と宣言すると、研は「できるんだったら、やってきな」と言い放ち、このリターンは秀逸としかいいようがなかった。
石橋は全盛期に、番組で女性とのセックスの話をあけすけにしていたから、今もそのノリを引きずっているのだろう。しかし、一般論でいうのなら、加齢で男性ホルモンが減少すると、男性は若い頃と同じようにセックスをすることは難しくなる。研の「できるなら、やってきな」の「できるなら」は、「いつまでも、あの時と同じと思うな」という意味であり、石橋に“老い”を指摘したように私には思えたのだ。
年齢で比べるなら、研は69歳なので、石橋よりも年上だが、人を老けさせるものは必ずしも実年齢ではないのかもしれない。石橋のように自分の地位やイメージ、かつての技、やり方に固執すると、人は実年齢や見た目以上に“古く”なる恐れがある。石橋と研のトークには、そんな教訓が隠されているように思う。
最終更新:2022/12/08 19:29