西松屋の着古したトレーナーを「おさがり」に? ママ友から古着を押しつけられ「正直いらない」
「子ども同士の付き合い」が前提のママ友という関係には、さまざまな暗黙のルールがあるらしい――。ママたちの実体験を元に、ママ友ウォッチャーのライター・池守りぜねが、暗黙ルールを考察する。
近年は、「サステナブル」と呼ばれる持続可能な活動を推進する動きがあるが、なかでもリユースやリサイクルは特に重要視されているように見える。その観点から考えると、サイズアウトした子ども服をどうするかは、ママたちの頭を悩ます問題といえる。よくあるのが「ママ友にあげる」という方法だが、今回は、そんな「おさがり」をめぐって、不満を抱いたというお母さんの話を取り上げる。
仲が良くなかった高校の同級生と「ママ友」として再会
地方都市に住む麻美さん(仮名・35歳)は、昨年7月に女児を出産したばかり。生まれ育った県の都市部にマンションを購入し、夫と娘と3人で暮らしている。
「実家は県内にあるのですが、車で1時間半ほどかかるので、連休や長期の休みしか帰っていません。なので、地元の友達とはあまり会っていないんですが、たまたま高校時代の同級生が、うちの近くのマンションに住んでいたので、よく会うようになったんです」
麻美さんの友人である穂香さん(仮名・35歳)は、3歳の女児と0歳児の男児を育児中。麻美さんの妊娠・出産を機に、お互いの家を行き来する仲になったそうだ。
「高校時代はあまり仲が良くなかったのですが、以前からSNSでつながっていたんです。妊娠中、彼女の子どもの写真に『いいね!』をつけ、自分ももうすぐ子どもが産まれるとコメントしたら、そこから交流が始まって……という流れでした」
麻美さんはコロナ禍での出産だったため、産院での母親学級がすべてオンラインで開催された。ママ友ができにくい中で、穂香さんの存在は心強かったという。
「高校時代から、穂香は優等生タイプで、生徒会の委員などもやっていました。東京の大学に進学したみたいなのですが、数年前にこっちへ戻って来て、飲食業を経営している男性と結婚したそうです。旦那さんは仕事柄、帰宅時間が遅く、穂香がほぼワンオペで育児をしているんですが……そのせいなのでしょうか、育児にはいろいろとこだわりが強いんですよね。私が妊娠中も、有機野菜の宅配サービスを薦めてきたり、骨盤ベルトを貸してくれたりと、いろいろと気に掛けてくれたんです」