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【薬剤師監修】頭皮のかゆい! 自宅でできる簡単セルフケアと、病院受診の目安は?

2022/11/08 13:30
竹田由子
写真ACより

 「頭皮にすぐブツブツやかゆみが出てしまう……」「シャンプーを変えても頭皮トラブルが改善しない」といった頭皮トラブルに悩む女性は少なくありません。皮脂が詰まったり頭皮が乾燥しすぎたり、さまざまな原因で起こる頭皮湿疹。セルフケアも大切ですが、病院で診てもらったほうがいいケースもあるので注意が必要です。

 今回は頭皮湿疹の原因や、頭皮の環境を整えるためにおすすめの方法を薬剤師の竹田由子氏に紹介してもらいました。病院受診の目安を押さえつつ、日々のセルフケアで理想的な頭皮環境を目指しましょう。

1.頭皮湿疹の原因

 頭皮湿疹の主な原因を解説します。

1-1.脂漏性湿疹

 脂漏性湿疹とは、フケや皮膚の赤みを伴う湿疹のこと。皮脂分泌の多い頭皮や髪の生え際などに起こりやすく、軽いかゆみが出る場合も。セルフケアで改善するケースもありますが、慢性化すると症状が悪化する場合もあるので注意しましょう。

1-2.皮脂欠乏性皮膚炎(乾燥性皮膚炎)

 皮脂欠乏性皮膚炎とは、皮膚が乾燥して肌の表面にある角質層が剥がれ、肌のバリア機能や潤いが低下するタイプの皮膚炎のこと。気温が下がって空気が乾燥しやすくなる冬場に多いといわれています。予防には、保湿クリームを塗ったり部屋を加湿したりするのが効果的です。

1-3.アトピー性皮膚炎

 アトピー性皮膚炎は、かゆみをともなう湿疹が慢性的に悪化・改善をくり返す皮膚炎。乾燥やバリア機能にトラブルがある状態の皮膚に、アレルギー反応やさまざまな刺激が加わると、アトピー性皮膚炎を発症すると考えられています。炎症を抑える適切な治療とスキンケアの徹底が、基本的な対策法です。

1-4.膿痂疹(のうかしん)

 膿痂疹(のうかしん)は黄色ブドウ球菌、連鎖球菌などによる皮膚の感染症で、黄色っぽいかさぶたや水疱ができます。かゆみを伴い、耐えられず引っ掻いてしまうと、さらに感染部分が広がって悪化してしまうので要注意。膿痂疹が疑われる場合は、病院で適切な抗生物質やかゆみ止めを処方してもらい、治療しましょう。

2.自己判断はNG! 病院受診の目安

 頭皮に軽い赤みやかゆみがある程度なら、まずセルフケアで様子を見ましょう。しかし、強いかゆみや炎症、出血、膿などがある場合は皮膚科の受診が必要です。

 頭皮湿疹の背景に、アトピー性皮膚炎のように治療を要する疾患が隠れている場合があります。また、脂漏性湿疹などは放置すると慢性化する恐れも。気になる症状がある人は、早めに皮膚科医へ相談してください。

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