コラム
【連載】堀江宏樹に聞く! 日本の“アウト”皇室史!!

「悪役」ヘンリー王子と「優等生」ウィリアム王子、「やんちゃ」秋篠宮さまと「冷静沈着」天皇陛下ーー皇族・王族における“キャラ”の重要性

2022/11/05 17:00
堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト)

――それにしても熱心な支持者が熱心なアンチに“反転”してしまうのは、なにもアーティストや女優・俳優のファンの話だけでなく、王政支持者でも事情は同じと言えるんですね。眞子さまの結婚問題について、秋篠宮さまには失望したという声がいまだに強いのを見てもわかります。

堀江 期待していたからこそ、失望もいっそう大きいということでしょうね。ちなみに国を問わず、先例のないようなことをするのは、王室には伝統的な意味での正義の体現者となってほしいと願っている大半の王室ファンに、あまり受けなそうな気がしますが……。

 ハリー王子にお話を戻すと、彼はウィリアム王子を兄に持ち、兄には3人も元気な子どもがいます。つまり、ハリー王子とその子孫が今後、英国王に即位できる可能性は非常に低いのです。しかも、そのウィリアムは、極端に秘密主義で、保守的な英王室批判の先駆けともなったダイアナ妃の息子であるにもかかわらず、旧態依然とした王室に批判的なそぶりは一貫して見せることのない「優等生」です。

 だからこそ、ハリー王子は、自分は兄のウィリアム王子とは対照的な生き方を模索せざるを得なかったのでは、と思うんですね。“キャラ”の模索は王室・皇室メンバーとして非常に重要ですから。王室内での発言権にも関わってきます。

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