サイゾーウーマン芸能テレビドラマレビューいしだ壱成、俳優としてのすごさ 芸能 ドラマ俳優クロニクル いしだ壱成、90年代ドラマ『未成年』で見せた俳優としてのすごさ――「痛いおじさん」から脱却できるのか 2022/10/24 21:00 成馬零一 ドラマレビュー男性タレント いしだ壱成が『未成年』で表現したナイーブな心情 93年には、野島伸司脚本のドラマ『ひとつ屋根の下』(同)に出演。本作は江口洋介演じる長男が、バラバラだったきょうだいたちと暮らすホームドラマだ。いしだは自動車修理工場で働く元不良少年の三男・柏木和也を演じた。全話平均視聴率28.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を獲得したメガヒットドラマとなった本作に出演したことで、いしだの知名度は一気に全国区となる。 その後も快進撃は続き『じゃじゃ馬ならし』、『君といた夏』といったフジテレビ系の青春ドラマに次々と出演。そして95年には、野島伸司脚本の青春ドラマ『未成年』(TBS系)で連ドラ初主演を務めた。 いしだが演じたのは、ヒロこと高校生の戸川博人。父親との関係がうまくいかず、兄の恋人の萌香(桜井幸子)に恋心を抱くヒロは、自分と同じように疎外感を抱えた少年少女たちと心を通わしていく。いしだの演技は、映画『エデンの東』のジェームス・ディーンを彷彿とさせ、思春期の少年が抱えるナイーブな心情を見事に表現していた。感情の発露が極端で、演技として過剰すぎる場面も多かったが、エキセントリックな作風で知られる野島伸司のドラマにハマっていた。 眩しかったからさ。そうさ。ただそれだけなんだ。 オレたちの季節は、いつだって瞬間、真っ白になっちまう。 何よりも一番大事な時に(第3話) というような、文字にするとナルシスティックで詩的すぎるモノローグも、いしだが言うと説得力があった。そして最終話、テロリストと間違えられて警察に追われるヒロが、仲間を救うために学校の屋上で大演説をする場面は、ドラマ史に残る名シーンである。野島の作家としての主張が強すぎて、ドラマとしてはバランスを欠いた作品だったが、いしだの演技に関しては完璧な仕事だったと言えるだろう。 次のページ いしだ壱成、2001年以降は俳優業が減少するも…… 前のページ123次のページ 楽天 未成年 DVD-BOX 関連記事 いしだ壱成、新たなYouTube始動も登録者67人! “投げ銭頼り”生活から抜け出せるかいしだ壱成「お金がない」と投げ銭求める、小林礼奈はブログで「友だち募集」! ファンに呼びかける有名人いしだ壱成の“ツインソウル”“多重人格”“入院”……女性週刊誌全誌が注目する前途多難な人生いしだ壱成、父・純一も巻き込む新たなトラブル! 元マネジャーとの関係に見る深刻な事態いしだ壱成、俳優で再起誓うも「錯乱ツイート」連発……表舞台から姿消した“4年前の騒動”と共通点も