サイゾーウーマンカルチャーブックレビューヒカルはなぜカリスマなのか? カルチャー ヒカル著『心配すんな。全部上手くいく。』レビュー YouTuber・ヒカルの文体は、村上春樹に似ている――初エッセイ『心配すんな。全部上手くいく。』レビュー 2022/10/20 18:30 島本有紀子(ライター) ブックレビュー YouTuber・ヒカルの初書籍、自己啓発書としてはどうなのか? 正直、自己啓発書としては、すでにある同ジャンルのベストセラーに書かれている要素ばかりで、根拠や出典に乏しいため、発売数週間で25万部売れるほど突出した作品ではないように思える。ただ、自己啓発書マニアのビジネスマンが読むタイプの本ではないかもしれないが、子ども向けと考えると、確かに出色の出来栄えかもしれない。おそらくヒカルの主なファンも子ども、もしくは子どもの心を持ち続けている大人なのではないか。 筆者はそのどちらでもないと自認するが、読み切ってみると、ヒカルという人物に対して「さぞ子ども思いで純粋な方のはず」「世界を変えたいとは、具体的には何がしたいのだろう」「『アイデアとはアイデアだ。』という文が2回も出てくるけど、どういう意味かなぁ」といった興味が湧いたのは確か。 さらに「村上春樹、好きなのかなぁ」といった想像まで膨らませてしまい、愛しさのようなものまで感じてしまった。確かに『心配すんな。全部上手くいく。』は、ヒカルを知らない人こそ読んでみるべき作品なのかもしれない。 「素敵やん教」が持ち得なかった要素を組み込み、進化し続ける”ブンシャカ教”KY』(ワニブックス) ――タレント本。それは教祖というべきタレントと信者(=ファン)をつなぐ"経典"。その中にはどんな教えが書かれ、ファンは何に心酔していくのか。そこか...サイゾーウーマン2011.09.30 前のページ1234 島本有紀子(ライター) 女性ファッション誌ウォッチャー。ファッションページから読み物ページまでチェックし、その女性誌の特性や読者像を想像するのが趣味。サイゾーウーマンでは、「ar」(主婦と生活社)と「Domani」(小学館)レビューを担当していた。 記事一覧 最終更新:2022/10/20 18:30 Yahoo 心配すんな。全部上手くいく。 まさか村上春樹の説法と同じだったとは 関連記事 女ほど女の容姿を品定めする理由――藤井リナの『リナイズム』が浮き彫りにする女の残酷さ自称「おっさん」の水野美紀に見る、男も女も油断させる巧妙なハニートラップ女優から大麻教の教祖夫人へ、益戸育江が否定した「消費される私」「やっぱり自分信じねぇーと」湘南乃風のがなり説法は、本当に若者の代弁か?「素敵やん教」が持ち得なかった要素を組み込み、進化し続ける"ブンシャカ教" 次の記事 平野レミ、上野樹里の料理は「野菜いっぱい」 >