令和版『うる星やつら』声優・神谷浩史&上坂すみれに絶賛の声も、業界関係者が「いやらしい」と評価するワケ
『うる星やつら』と同時期に放送がスタートした作品でアニメファンから最も話題を集めている作品が、「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載中の人気同名マンガのアニメ版『チェンソーマン』(テレビ東京系)だ。こちらは対照的に、新人や知名度の低い声優をメインキャストに起用している。
「オーディション開催の知らせを受けた各事務所から、有名だったり、数字を持っている人気声優たちが多数参加したそうですが、誰一人起用されず仕切り直しに。それから半年ほど時間をかけてじっくりキャスティングが行われました。影響力よりも、“本当にキャラクターに合う声優であること”が優先され、出演者が決定したといいます。同作には津田健次郎や内田真礼など、有名声優も起用されていますが、彼らが演じているのはメインキャラではないため、純粋に声と芝居が評価された結果であることがわかります」(同)
『うる星やつら』と対照的なキャスティングだったといえそうだが、同作は昭和のアニメを代表する人気作でもあるため、「新人や無名声優を起用できなかった、という裏事情もあるのでは。そういった意味では、出演者を含め、製作陣は“絶対にコケられない”というプレッシャーを少なからず感じているはず」(同)だという。
では、万が一作品が“コケてしまった”場合、局からお咎めを受けるのはどの立場の人間なのだろうか。
「作品のクレジットに『製作委員会』とある場合は、アニメ制作会社や配信会社、放送局、広告代理店など、さまざまな企業が製作に関わっています。これはコケたときのリスクを分散させるためで、『うる星やつら』の場合、小学館やフジテレビ、アニプレックス、david productionなどで結成されている様子。ただ、視聴率が振るわなかった場合、一番責められるのは、そうした製作委員会ではなく、キャスティングに携わった監督やプロデューサーらでしょう」(同)
すでに「神アニメ」とファンから絶賛されている令和版『うる星やつら』。話題作が多い秋アニメの中で、このまま高い評価を維持できるだろうか。