なぜ黒沢かずこは、明石家さんまの老後をやたらと心配するのか? 彼女が気づいていない本心
『おかげでした』の別の回でも、黒沢サンは暴走していた。芸人として成功したという実感が持てないので、恋愛や結婚に興味が持てないと話していたのだが、だんだん方向がずれていく。感情がたかぶった黒沢サンは、番組のプロデューサーに対し、「飲む金あるなら制作に回せよ! 上に媚びるな! もっと若手スタッフにチャンスやれ」と訴えたのだ。なぜここまで熱くなるのかというと、黒沢サンいわく「テレビが好き」だから。テレビ離れが叫ばれる時代に、フジテレビの行く末を心配して暴走したのだろう。
テレビはショーなので、番組の偉い人が黒沢サンに黙って怒られるというのは、いい見どころを提供したといえる。しかし、発言の内容はどうだろうか。
元フジテレビ社員・長谷川豊氏がYouTubeチャンネル「街録Ch~あなたの人生、教えて下さい~」で、同局低迷の背景について、上層部はキャバクラで大金を使うのに、現場にはお金がないなどと話していたから、おそらく制作費が足りない、もしくは制作費を飲み代など不当に使う人がいるのは本当のことなのだと思う。しかし、それはフジテレビ内部の問題なので、社員ではない黒沢が口を挟むべきことではないだろう。
「心配」という善意が起点になっているとはいえ、黒沢サンは鬼奴の件でもフジテレビの件でも、「超えてはいけない一線」を無視して、口を出してしまうところがあるように思う。なぜ黒沢サンがそんなことをしてしまうのかというと、黒沢サンが自分の本音に気づいていないからではないか。
黒沢サンは「(さんまさんの老後が)本当に心配で!」と話していたが、私にはさんまの老後に不安な要素があるとは思えない。女優・大竹しのぶと離婚して独身ではあるものの、親しくしている人がいるようだし、今後、結婚する可能性もある。娘のIMALUもいるし、資金力もあるので介護施設に入ることもできるだろう。なぜ黒沢サンが、さんまを心配するのか意味がわからない。