カルチャー
[女性誌レビュー]「婦人公論」2022年9月号

稲川淳二の怪談グランプリより怖い! 「婦人公論」のきょうだい遺産トラブル

2022/09/04 16:00
島本有紀子(ライター)

 第2特集「真夏の不思議スペシャル」からは、京都・光照山蓮久寺の住職である三木大雲和尚へのインタビュー記事「寂しいのは幽霊も同じです」を見ていきます。この方、2014年の「稲川淳二の怪談グランプリ」チャンピオンだそう。稲川淳二の怪談グランプリなる大会も気になりますが(優勝すると10万円と稲川淳二の怪談DVDセットが授与されるとのこと)、さすが現役住職とあって、三木和尚が同誌で語っている心霊体験は説得力があり、幽霊への優しい眼差しまで感じます。

 最もなるほどと感じたのは、「幽霊を見た時にどう捉えるかは、生きている人の心次第」という部分。その理由を、「誰かを裏切ったという罪悪感を抱いている人にとっては、幽霊という存在は、恐怖でしかないでしょう。一方で、愛する人を亡くし、再会したいと願っておられる方には、奇跡として感じられます」と説明しています。

 ぜひ三木和尚に「亡くなった親の棺の値段をケチったらどうなるのか?」や、「自分の遺産が原因で絶縁した子どもたちを天国の親はどう思っているのか?」などについても、見解をお聞きしたいと感じました。



島本有紀子(ライター)

女性ファッション誌ウォッチャー。ファッションページから読み物ページまでチェックし、その女性誌の特性や読者像を想像するのが趣味。サイゾーウーマンでは、「ar」(主婦と生活社)と「Domani」(小学館)レビューを担当していた。

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最終更新:2022/09/04 16:00
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