『24時間テレビ』今年は「炎上必至」! 『ドラクエ』作曲家・すぎやまこういち氏の再現ドラマに「抗議」の可能性も
8月27、28日に放送される、夏の恒例チャリティー特番『24時間テレビ45 「愛は地球を救う」』(日本テレビ系)について、業界関係者の間で「今年は炎上必至」とささやかれている。
というのも、今回同番組内では、人気ゲームシリーズ『ドラゴンクエスト』の楽曲を手掛けた作曲家の故・すぎやまこういち氏の半生を再現したドラマ『すぎやまこういち物語 ドラゴンクエスト「序曲」知られざる誕生秘話』を放送予定。しかし、「すぎやま氏はかつてLGBTへの差別発言で物議を醸していたため、今回のドラマには、再び批判の声が噴出しそうだ」(テレビ局関係者)という。
同ドラマですぎやま氏を演じるのは、俳優・安田顕。ほかにも、マヂカルラブリー・野田クリスタル、アルコ&ピース・平子祐希、ももいろクローバーZ・百田夏菜子らが出演するという。また、『24時間テレビ』のメイン会場となる東京・両国国技館では、すぎやま氏とゆかりのある沖縄県・石垣市立石垣第二中学校の吹奏楽部・マーチングバンド部の生徒たちによって、『ドラクエ』メドレーが生演奏される予定だ。
「晩年、保守系文化人としても知られたすぎやま氏は、メディアを通して、明らかなLGBT差別発言を行っていました。具体的には、2015年6月、インターネット放送局『日本文化チャンネル桜』の番組『日いづる国より』で、現・衆議院議員の杉田水脈氏が『生産性がない同性愛の人たちに皆さんの税金を使って支援をする。どこにそういう大義名分があるんですか』といった持論を展開した際、すぎやま氏は『同性愛から子どもは生まれません』と同調。さらに杉田氏の主張を『正論ですよ』『男性からは言いにくいことをガンガン言っていただくのは、ありがたいですね』と肯定したんです」(同)
その後、杉田議員は18年7月、「新潮45」(新潮社)に寄せた「LGBTには生産性がない」とする論文が、世間で猛バッシングを浴びたが、この時、前述の発言から、すぎやま氏にも批判の矛先が向いていたという。
「こうした世間の反応を受け、『ドラクエ』の制作を手掛けたスクウェア・エニックスは同年8月、すぎやま氏の差別発言に関し、『発言は個人の見解であり、社の見解や活動を代弁するものではありません』と公式にコメントを出す事態にまで発展。また、『社の方針として、我々はあらゆる差別・嫌がらせを黙認しておらず、世界中すべての人のセクシャリティと性同一性の多様性を尊重しています』と、すぎやま氏のスタンスとは相反する見解を示していました」(芸能ライター)
なお、昨年開催された東京五輪の開会式に『ドラクエ』の楽曲が使用された際も、すぎやま氏のLGBT差別発言が問題視された。
「過去のこととはいえ、東京五輪の掲げる“多様性と調和”というテーマに著しく反するだけに、すぎやま氏だけでなく、五輪運営サイドへの批判も鳴り止まない状況に。ネット上では『なぜ差別主義者の楽曲を使うんだ』『人選がひどすぎる』などと猛批判が展開されました。日テレとしても、当然こうしたすぎやま氏の騒動は認識しているはず。ドラマ発表の時点では、放送を楽しみにしている人もいますが、今後は、SNSで『なぜドラマ化するのか』『「24時間テレビ」にふさわしくない』などとブーイングが巻き起こることも予想されます」(前出・テレビ局関係者)
当然、ドラマ内ではすぎやま氏をめぐる差別発言には一切言及することはなく、「彼の半生が美談として放送されるのは間違いない」(同)というが、日テレは視聴者から寄せられるであろう抗議をどう受け止めるのだろうか?