乃木坂46・齋藤飛鳥の愛読書に“セクシャルなテーマ”がある? 『夜のミッキー・マウス』読んでみた
——アイドル好きのブックライター・保田と編集部員・B子が、タレントたちの“愛読書”を片手に、人となりを妄想中!? 「サイジョの本棚」前で、おしゃべりが始まります!
◎ブックライター・保田 アラフォーのライター。「サイジョの本棚」担当で、一度本屋に入ったら数時間は出てこない。海外文学からマンガまで読む雑食派。趣味(アイドルオタク)にも本気。
◎編集部員・B子 猫と暮らすアラサー。芥川賞、直木賞、本屋大賞あたりを一通りチェックしたい、ミーハーな本好き。最近はノンフィクションばかり読んでいる。趣味(ジャニーズオタク)にも本気。
乃木坂46・齋藤飛鳥の愛読書『夜のミッキー・マウス』
編集・B子 「サイジョの本棚」ではここ最近、ジャニーズタレントの愛読書などを取り上げてきたけど、保田さんが好きな女性アイドルの中にも、読書家っているの?
ライター・保田 パッと思いついたのは、乃木坂46・齋藤飛鳥かな。講談社の書籍やコミックなどを紹介するキャンペーン「World meets KODANSHA」に参加していて、出版社側からも“本好き”だと認識されているみたいだよ。
編集・B子 へ〜、それはすごい! もちろん、乃木坂46も齋藤飛鳥も知ってるけど、そこまで読書好きだとは知らなかった。
ライター・保田 ファンの間では、コンサートのリハーサルや撮影の休憩時間にも本を開くほどの読書家として知られている。そんな“あしゅ”の愛読書のひとつが、谷川俊太郎の『夜のミッキー・マウス』(新潮文庫)。ちなみに、文庫版には書下ろしの詩「闇の豊かさ」が収録されてるから、こちらがおすすめかな。
編集・B子 谷川俊太郎って、押しも押されもせぬ現代詩人の代表的存在だよね。アイドルが仕事の休憩中に詩集を開くなんて、ちょっと話ができすぎてるというか、夢のような光景(笑)。斎藤さんって、おしとやかな子なの?
ライター・保田 いやいや、「詩をたしなむ=おしとやか」とは言い切れないよ! 特にこの作品には、セクシャルなテーマだったり、女性器の名称がタイトルになってる詩も収録されてる(笑)。でも、思わず声に出して読みたくなるような詩ばかりで、日本語の美しさをじっくり味わえる作品なんだよね。
編集・B子 え〜!? いきなり斎藤さんのことがわからなくなったんだけど! 目次を見てみると、表題の「夜のミッキー・マウス」のほかにも、「朝のドナルドダック」とか「百三歳になったアトム」とか、誰でも知っているようなキャラクターがモチーフにされた詩もあるんだね。なんかこの詩集自体、私が想像している詩集とは全然違うのかも。
ライター・保田 あしゅはかわいらしいし、ダンスもしなやかで上手。グループへの愛が深いところも人気だけど、彼女の文章を知って、ますます惹かれる人も多いんじゃないかな? あしゅの文才の一端は、公式ブログでも垣間見ることができる。ブログの本文は誰でも読みやすいように書かれているけど、タイトルが独特で面白いんだよ。
編集・B子 ホントだ、8月10日更新のブログは、本文なのかと思ったところがタイトルだ……。「肋骨にのめり込む頭と聞くと、痛々しい姿を想像するかもしれない」という書き出しからまだまだ続くけど、本文を読むと、この日が斎藤さんの誕生日で、ファンに感謝してる内容。タイトルと中身が全然関係ない!(笑)
ライター・保田 そう、割といつもこんな感じ(笑)。あしゅはいろんな本を読んでいるけど、谷川さんの詩も、彼女の独特な感性や文章に影響を与えているんじゃないかなと思ってる。ファンの方々はそんな視点で『夜のミッキー・マウス』を読むと、ますます面白いはず!