カルチャー
[女性誌レビュー]「婦人公論」2022年8月号

高齢者の友情が途切れる時とは!? 「婦人公論」の友だち特集に見るツライ現実

2022/08/05 19:45
島本有紀子(ライター)

 しかし、そこには「達筆な手紙が重かった。もう送らないでほしい」「P.S.この手紙を読んでも落ち込まないでね」と書かれていたそうです。ツライ……。こんな返事をもらったらもう無視していいぞ! と思いますが、この投稿者は「書きにくい手紙を書かせてしまい、ごめんなさい」で始まる手紙を返送しています。

 映画や小説であれば20年という時間がいろいろ解決してくれそうですが、現実では時がたっても埋まらないモノがあるのだなぁ……と、学びました。

断筆していた98歳・佐藤愛子が電撃復帰!

 今月号で特集以外に気になったのは、作家・佐藤愛子さん(98歳)の近況が紹介されたページです。昨年5月に断筆宣言していた佐藤さん。しかし、今号の「佐藤愛子 近況短信」と題されたページによれば、来月号から「婦人公論」でのエッセイ連載を再開させるとのこと! 断筆後の生活は「ヒマで退屈」だったため、原稿執筆を再開していたそうです。

 98歳にしてカムバックとは、その気力・体力、恐れ入ります。タイトルは「思い出の屑籠(くずかご)」とのこと。エッセイや小説にも書かず屑籠に入れて来た小さな思い出をつづっていくそう。100歳を迎える記念すべき2023年まで、ぜひ続けていただきたいです!



島本有紀子(ライター)

女性ファッション誌ウォッチャー。ファッションページから読み物ページまでチェックし、その女性誌の特性や読者像を想像するのが趣味。サイゾーウーマンでは、「ar」(主婦と生活社)と「Domani」(小学館)レビューを担当していた。

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最終更新:2022/08/05 19:45
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