カルチャー
【サイジョの本棚・打ち合わせ編】

加藤シゲアキの「人生を変えた1冊」読んでみた! NEWSの運命が変わっていたかもしれない言葉も

2022/06/26 11:00
保田夏子

編集・B子 では、『寝ながら学べる構造主義』を読んだシゲに、おすすめしたい本はある?

ライター・保田 読書家としても有名な加藤さんに本を勧めるのは気が引けるけど、『政治学者、PTA会長になる』(毎日新聞出版/著:岡田憲治)は好きそうだと思った。政治学の教授である著者の岡田氏が、どうしても断りにくい状況に追い込まれて、小学校のPTA会長を務めた怒涛の3年間を振り返るエッセイなんだけど、近刊だからまだチェックしてないかも。

編集・B子 PTAの問題って、子どもがいる家庭にとっては人ごとじゃないよね。でも、シゲは今のところPTAとは無縁だし、ピンと来ない気もする。

ライター・保田 だからこそ、「PTA」っていう“名前は知ってるのによくわからない世界”の一端を知る入口になる本かなって。岡田氏も、PTAについてほとんど知らないのに、会長に推薦されてしまうの。だからむしろ、PTAについて知らない人ほど、岡田氏の戸惑いに共感できるだろうし、「政治学」のフィルターを通してPTAが語られることで、新しい学問を知る取っ掛かりにもなりそう。

編集・B子 “シゲと政治”で思い出したけど、2016年に当時の安倍晋三政権を強く批判した学生団体「SEALDs」について、雑誌のインタビューで「すごく賛同できます」と語ったことがあった。アイドルのみならず、芸能人が政治に触れるのは“タブー”のようにされてきたし、当時はネットが大炎上したの。

 でも、昨年10月の衆議院選挙前に、多数の芸能人が投票を呼びかける「#わたしも投票します」というYouTube動画が公開されて、こちらはいい意味で話題になった。今回の参議院議員選挙でも、長澤まさみや池田エライザ、北村匠海らがこの動画に出演してて、“芸能人が政治を語ること”も普通になってきそうだよね。今だったら、シゲの発言もあんなに炎上しないはず(笑)。

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