芸能
逃がした魚はデカかった

「那須川天心VS武尊」戦だけじゃない! 『孤独のグルメ』『チコちゃん』……フジが逃したヒットコンテンツ

2022/06/25 15:00
サイゾーウーマン編集部

 また、テレビ朝日系で17年4~9月まで放送された連続ドラマ『やすらぎの郷』も、フジテレビがボツにした企画だったという。同ドラマは“テレビ人”専用の老人ホーム「やすらぎの郷 La Strada」が舞台で、主演の石坂浩二をはじめ、浅丘ルリ子や有馬稲子、加賀まりこ、五月みどり、藤竜也、ミッキー・カーチス、また野際陽子さん(17年6月に死去)や八千草薫さん(19年10月に死去)、山本圭さん(22年3月に死去)といった昭和世代の俳優が多く出演し、“平日昼間の連ドラ”にしては異例の反響を得た。

「そんな『やすらぎの郷』は脚本家・倉本聰氏のオリジナル作品。同氏は17年4月発売の『週刊文春』(文藝春秋)のインタビューに、最初はフジテレビに脚本を持ち込んだものの、『一発で蹴られました』『一週間もかからず、「ダメです」とだけ返答が来ました。あまり検討しなかったのでしょうね』と明かしています。ちなみに、テレ朝でも局内には反対意見もあったようですが、早河洋社長の後押しでドラマ化が実現したそう。“シルバー世代”の視聴者をターゲットにした作品とあって、フジは尻込みしたのかもしれませんが、結果的にはテレ朝の決断が正しかったということになりました」(芸能プロ関係者)

 フジテレビが判断を誤ったのは、ドラマ企画だけではない。現在、NHK総合で放送されている『チコちゃんに叱られる!』も、フジテレビが断った企画だった。

「17年3月から、3回にわたる単発放送を経て、18年4月にレギュラー放送が始まった同番組。ナインティナイン・岡村隆史やゲストたちが、5歳のキャラクター・チコちゃん(声・木村祐一)から質問や疑問を投げかけられ、答えられないと『ボーっと生きてんじゃねーよ!』と叱られるという、クイズ要素を含んだバラエティです。当時、フジテレビの子会社・共同テレビジョンに出向していたプロデューサー・小松純也氏が企画したものですが、フジはやはりこれを却下したそう。その後、NHKに持ち込まれた『チコちゃん』は、あっという間に人気番組となりました」(同)

 なお、小松氏は『笑う犬の生活』の演出や『トリビアの泉 ~素晴らしきムダ知識~』の監修、『SMAP×SMAP』の2代目プロデューサーなど、フジテレビの人気番組に数多く携わってきた実力者。『チコちゃん』のレギュラー放送開始から1年後、19年3月をもってフジテレビを退社し、独立して活躍を続けている。フジテレビはヒット番組だけでなく、ヒットを生み出す逸材まで逃してしまったようだ。

サイゾーウーマン編集部

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最終更新:2022/06/25 15:00
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