死者50万人、アメリカにまん延する鎮痛剤中毒――オピオイド依存に苦しんだセレブ5人
先日、ジョニー・デップに命を救われたことを告白したコートニー。ハードドラッグにどっぷり浸かっていたジャンキー時代の95年、ロサンゼルスのナイトクラブの外で過剰摂取により意識を失ったところを、たまたまそばにいたジョニーがすぐに応急処置を施し助けてくれたのだと明かし、大きな話題になった。
そんなコートニーだが、一緒にヘロインを摂取していた夫カート・コバーンを自殺で亡くしてからは、一人娘のためにもとリハビリに励んで麻薬依存から抜け出し、クリーンになった。
しかし、03年11月、元交際相手の家の窓を割ったとして逮捕された際、鎮痛剤のオキシコドンを服用していたことが判明。「処方された抗不安薬のザナックス(アルプラゾラム)しか服用していない、麻薬はやっていない」と主張したものの、オキシコドンのほかにも、麻薬性鎮痛剤のヒドロコドン所持で起訴されてしまった。
娘のためにもドラッグには手を出さないと言っていたコートニーだが、12年、娘が彼女に対する接近禁止令を求める書類を提出したことにより、薬物依存であることが判明。裁判所に出された娘の書類には、「物心ついた時から、薬を飲んでいる母を見てきた」「ザナックス、アデロール(ADHDの治療薬として知られる)、ソナタ(睡眠導入剤)、アリピプラゾール(抗精神病薬)。」と、処方薬から抜けられないことが暴露されてしまった。
薬に頼り続けてきたコートニーだが、18年にきっぱりと禁酒・断薬を決意。19年には、多くの人をオピオイド中毒にした責任がある大手製薬会社パーデュー・ファーマの創立家、サックラー一族からのオファーを拒絶した。依頼内容は、同一族の3代目の妻、ジョス・サックラーがデザイナーを務めるブランドのショーに来ないかと、10万ドル(約1,343万円)のギャラを提示されたものだが、「オピオイド中毒に苦しんだ自分を、よくも誘えるわね」と激怒。「絶対に行かない」と断って、大きなニュースになった。