【連載】堀江宏樹に聞く! 日本の“アウト”皇室史!!

沈黙と笑顔を巧みに使い分ける「恐るべし秋篠宮」――インタビュー録『秋篠宮』に見る混迷

2022/06/18 17:00
堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト)

小室圭さんとの婚約報道後、上機嫌で「にこやかだった」

堀江 そうですね。さすがにそこまでハッキリ書かれてはいませんが、江森さんが小室さんが理想的な人物だとはいえないと思っていたのは明らかです。

 「2017年6月、婚約内定報道後初めて、私は秋篠宮と会うことになった」と取材がはじまったことが書かれているのですが、江森さんはこの日、意識して約束の時間よりもだいぶ早くに宮邸を訪れたようです。

――それはなぜなんでしょうか?

堀江 「秋篠宮が眞子内親王の相手男性(=小室さん)に対して不満を抱いているかもしれないと思ったからだ」とありますね。私の推測ですが、不機嫌なときの宮さまとのやりとりは、相当大変なんでしょうね。だから、事前に取材現場に早く乗り込んで、宮邸の空気を確かめたかったのでしょう。この日の江森さんは、部屋に置かれている剥製の鳥に睨まれているような気になるほど、ナーバスでした(笑)。

――江森さんが、宮さまを恐れているのでしょうか?


堀江 そうなんです。この本のキャッチコピーに「皇族である前に一人の人間」とありますが、やはり皇族である秋篠宮さまに対し、一般人は至近距離で接すると、緊張を覚えてしまうものなのでしょう。それに加えて、不機嫌なときの宮さまが端的に怖い方なのではないか、と私には思われました。

 しかし、驚いたことに、この日の宮さまは予想に反して、上機嫌で「にこやかだった」。江森さんの想像は裏切られました。眞子さまと小室さんとの「婚約内定を(秋篠宮さまが)喜んでいる」と感じたのでした。

――次回につづきます!

堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト)

堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト)

1977年、大阪府生まれ。作家・歴史エッセイスト。早稲田大学第一文学部フランス文学科卒業。日本・世界を問わず歴史のおもしろさを拾い上げる作風で幅広いファン層をもつ。著書に『偉人の年収』(イースト・プレス)、『眠れなくなるほど怖い世界史』(三笠書房)など。最新刊は『日本史 不適切にもほどがある話』(三笠書房)。

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最終更新:2022/06/18 17:00
秋篠宮
決して腹の中は見せないね