「おむつ捨てていっていいよ」の一言は“暗黙のママ友ルール”!? 「気が利かない」のお小言に衝撃!
では本題の「おむつ捨てていっていいよ」という一言がなかったというエピソードについて考えてみたい。まず今回のケース、Mさんは、まったく悪気がなかったように感じる。ただ、今回Sさんのほうから「おむつを捨てたい」という意思をそれとなく言われたことを受け、今後は自分から「おむつ捨てていっていいよ」と、一言声を掛けるようにすると、ママ友付き合いは円滑にいきそうな気もする。ママ友付き合いでは、気を使いすぎるくらいのママのほうが、周りも歩み寄ろうとしてくれるからだ。
一方、Sさんのほうも、この暗黙のルールを信じすぎ、「捨てていっていいよ」の一言が当然あるとするのはいかがなものか。初めて行くママ友の家では、“相手の家で勝手におむつは捨てない”“おむつを持って帰るケースもある”と思っていたほうがいい。招く側、招かれる側が互いに気を使い合うことが大切だろう。
ところで、この暗黙のママ友ルールを聞いて思ったことがある。推測するに、住居が広く、育児用の部屋が確保できる地方のほうが、ママ友に「おむつ捨てていっていいよ」と声をかけるいうルールが根付きやすいのではないだろうか。
というのも、首都圏在住の私が赤ちゃんを育児していた時は、ママ友の間では「相手の家に招かれたら、使用済みのおむつは持って帰る」のが暗黙のルールだったのだ。都会にある2DKくらいのそこまで広くないマンションでは、ベランダや玄関などにおむつ用ごみ箱があることも多く、ママ友の家で、わざわざ席を立ってそこまで捨てに行くのははばかられた。また、ごみ箱のフタを開けると臭いが部屋に広がるため、捨てていくことに躊躇があったのだ。
実際、私が招く側だった時、わざわざ遠方から来てくれたママ友に、「おむつを捨てていっていいよ」と伝えたが、ママ友の子どもは2歳児だったので便の量が多く、ゴミ収集の日が週2回しかなかったため、しばらくおむつ専用ごみ箱のフタを開けるたびにかなり臭っていた。善意で「捨てていっていいよ」と伝えても、実際には「持って帰ってもらったほうが良かった」と感じたのも事実だ。
このように「暗黙のママ友ルール」といえど、地域性も関係し、一概にそれが絶対とは言えない。どうすれば相手が困らないか、嫌がらないかを考えながら、ママ友付き合いを続けたいものだ。