ママ友グループLINEから

“小3の壁”は勉強面以外にも!? 「学童に入れず仕事を辞めた」「放課後子どもを一人で徘徊させる」ママたち

2022/04/24 18:30
池守りぜね(ライター)

今や日常生活において、かかせないツールとなっているコミュニケーションアプリ「LINE」。ママたちの「グループチャット」から浮き彫りになった、彼女たちの悩みや、苦悩、気になる話題を覗いてみる。

写真ACより

 「小3の壁」という言葉を聞いたことがあるだろうか。小学3年生になると、算数の授業は割り算や分数などの高度な内容科目を習うようになり、新たに理科や社会という教科も加わる。さらに、2020年の教育改革によって小学校での英語教育が必修となり、かつては中学から学び始めていた英語の授業も小3からスタートするようになった。

 こうした背景もあり、学校の授業についていけなくなる子が小3から増えはじめることから「小3の壁」と呼ばれている。なお都心部では、「SAPIX」や「四谷大塚」というような中学受験を目的とする進学塾への通学も、小3から本格化するようだ。

 また、学童保育も小3で離れる児童もいるようで、つまり、この時期を境に子どもの放課後の過ごし方が変化するとも言える。そんな中、学童をやめた児童の放課後を気にかけているママのエピソードを紹介する。

子どもを学童に入られず、仕事を辞めたママ友

 小3の女児を育てている会社員の弥生さん(仮名・42歳)は、ママ友の子どもをみて、勉強面以外にも「小3の壁」を実感しているという。

「小学校に入学したものの、学童に入ることができずに待機児童になってしまうことを表す『小1の壁』という言葉もあるのですが、私も娘が保育園を卒園した時、『学童に入られるのかな?』と心配でした。結果的に娘は小学校近くの学童に入ることができましたが、学童はまだ一人で留守番ができないような年齢の低い子が優先される。小3になると、入所判定基準の点数が引かれるので、学童にいられない子もでてくるんです。仲が良かったママ友の子は、点数が足りずに待機児童になってしまい、ママ友は派遣の仕事を辞めてしまいました……」

 なお、全国学童保育連絡協議会の調査(21年5月時点)によると、12年には2万846だった学童保育数は、21年には2万4,447と4,000以上増加。しかし、入所を希望している児童数は12年の84万6,947人から、21年は130万7,699人と、46万人以上も増えている。学童保育の施設数に、児童数が追いつていない状況だ。弥生さんは以下のように語る。

「小3とはいえ、1人で留守番させるにはまだ少し心配な年齢。この前、同じマンションに住む娘の同級生のYちゃんが部屋に入れずに家族の帰りを待っているのを見つけたので、うちで一時的に保護したんです。Yちゃんママは子どもに家の鍵を渡しておらず、急な残業で遅くなっているようでした。電話をしたのですが、悪気もなく『ちょっと見ててもらえますか?』と言われたので、無責任だなと感じましたね」

待機児童対策